人の交流
スポーツ・フォー・トゥモロー ルーマニアからの剣道関係者の招へい



概要
外務省は,平成29年度「スポーツ外交推進事業」として,2月4日から11日まで,ルーマニアから剣道関係者を我が国に招へいしました。滞在中は当省への表敬訪問の他,筑波大学剣道部等において稽古を行いました。
この事業は,日本政府のスポーツを通じた国際貢献策「Sport for Tomorrow」の一環として行ったもので,スポーツ分野における国際協力と国際交流の促進を図ることを目的として実施しています。
コメント
招へい者コメント
監督 ジョズサ・レヴェンテ氏
この度はジュニア選手達の念願がかない,強豪である筑波大学及び茗渓学園高等学校にて5日間稽古に参加させていただきました。剣道の始まりの地である日本で学ぶのは,熱心に稽古をするルーマニア剣道選手の夢です。また,筑波大学は,剣道の精神,技術を体験し,学び取る事ができる最高の地であり,選手たちにとってこの上ない経験となりました。
さらには,剣の道を志す者にとって憧れの地である鹿島神宮を訪問し,剣道の歴史の重みを感じることができたことは忘れられない経験となりました。
今回学んだこと,経験できたことは,参加した選手はもちろんのこと,ルーマニア剣道の成長にも大きな財産となります。この様な機会を下さった日本国外務省スポーツ外交推進事業及び在ルーマニア日本国大使館の関係者に厚く御礼申し上げます。
選手一同(トムツ・アレックス‐クリスティアン君,ドブロヴィチェスク・トゥドル‐ペトル君,コルネア・マリウス‐クリスティアン君)
日本のトップクラスの選手たちと稽古ができ,技術だけではなく,精神も学ぶことができたことは,私たちの成長にとって大いなる糧になります。また,日本の魅力的な文化に触れることができたことも,剣道を学ぶ上で,さらには私たちの人生にとっても貴重な経験となりました。
この様な又とない機会をくださった関係者の皆様,本当にありがとうございました。
受け入れ側関係者コメント
筑波大学剣道部副部長 酒井 利信氏
今回,2月5日から11日まで1週間にわたり,スポーツ・フォー・トゥモローの「スポーツ外交推進事業」の一環として,ルーマニア剣道ナショナルチームの指導者1名,ジュニア選手(16~17才)3名の計4名を受け入れました。
今回私たちがデザインしたルーマニア剣士武者修行プログラムの目的は,以下の三つです。
- 最高レベルの剣道の技術を肌で感じる。
- 同世代の日本剣道の雰囲気を感じる。
- 日本の文化を感じる。
この目的を達成するために,以下のプログラムをデザインし遂行しました。
- 多くの世界大会優勝者,全日本覇者を輩出している筑波大学の稽古に参加し,更に同大学トップ選手がアシスタントにつく特別講習を受講する。
- 近隣の茗渓学園中・高等学校における早朝寒稽古に参加し,同世代の生徒と共に稽古をする。
- 武神タケミカヅチを祀る鹿島神宮や霊峰筑波山,更には科学都市つくばに在るJAXA(宇宙航空研究開発機構)の見学ツアーに参加する。
ルーマニア剣道は,まだまだ発展途上であり,それだけに伸びしろも大きく将来が期待されます。今回の武者修行体験が彼らにとって良い経験となり,大きく成長してくれることを願っています。また,これをきっかけとして,剣道交流が長く続き,両国の文化交流に寄与できれば幸いです。