人の交流
スポーツ・フォー・トゥモロー マレーシアへのアイスホッケー指導者の派遣



概要
外務省は,平成30年度のスポーツ外交推進事業として,11月26日から12月1日まで,日本アイスホッケー連盟の協力を得て,日本のアイスホッケー指導者5名をマレーシアへ派遣しました。首都クアラルンプール近郊のナショナル・アイススケーティング・スタジアムにおいて,ホッケー選手,コーチ等延べ425名に対し,技術指導,トレーニング指導,栄養指導等を行いました。
また,11月30日には,同スタジアムにおいて,5日間の指導セッション終了式が開催され,右機会を捉え,在マレーシア日本国大使館主催による同国アイスホッケー連盟関係者,国際アイスホッケー連盟関係者を交えた交流レセプションを実施しました。
この事業は,日本政府のスポーツを通じた国際貢献策「Sport for Tomorrow」の一環として行ったもので,スポーツ分野における国際協力と国際交流の促進を図ることを目的として実施しています。
コメント
派遣者コメント
山中武史 アイスホッケー平昌冬季五輪女子代表監督
私はマレーシアに行くのが初めてで,国の文化やアイスホッケーの情報などが十分ではなかったため,多少の不安を持ちながら臨みました。しかし,最初の練習から選手,指導者が共に貪欲に取り組む姿勢と皆の笑顔がたくさん見られたことで不安など一気に飛び,いつの間にか私も一緒になってマレーシアの人達と楽しんでいました。
短い期間ではありましたが,私達が持っている情報は伝えられたと思います。今後はマレーシアの指導者達が今回のような強化を続け,更にスケートリンクなどの環境が整備されれば,マレーシアのアイスホッケーは急速にレベルアップできると思います。
今回の縁を大切にして,今後もマレーシア・アイスホッケーの発展に協力できれば幸いです。
外崎慶 日本アイスホッケー連盟強化委員/男子アイスホッケーU18コーチ
子供達のアイスホッケーする姿,真剣に取り組む姿勢,新しいことに挑戦する意欲,良い環境とは言えない中で誰も悲観することなく,笑顔いっぱいアイスホッケーを楽しむ姿に感動しました。
そして,期間こそ短かったですが,マレーシアの選手達,指導者達に我々の情報を伝えられたと感じています。改めてスポーツには国境がないことを感じました。
中村亜美 ソチ・平昌冬季五輪女子代表選手
当初,期待と少しの不安を抱えて出発した私ですが,アイスホッケーを心の底から楽しむ子どもたちの笑顔を見て感動しました。スポーツを楽しむ心は国境を超え,世界を繋げるものなのだと実感しました。このような機会が末永く続き,日本や世界各国がスポーツを通じて,繋がっていけたらいいなと思います。
鈴木翔也 日本アイスホッケー連盟強化委員/アイスホッケーGKコーチ
初めての東南アジア訪問でしたが,私が長年携わっているアイスホッケーを通じて交流できたことは,非常に大きな経験となりました。現地での熱心に取り組む姿と沢山の笑顔には感激いたしました。国境,人種,宗教を超えて一つのプログラムを開催できたことを嬉しく思います。
小林泰 日本アイスホッケー連盟国際委員
マレーシアにて7歳~15歳までのホッケースクールを開催することができました。
熱心に取り組む子供達及びコーチと時間を共にしてスポーツに国境はないということを実感しました。
国際競技団体を含む国際的な関係の中で,日本アイスホッケー連盟の存在感を保つことは競技力,競争力向上のために欠かせないことです。
今回のプログラムは,当連盟の国際関係の中での影響力向上に寄与するものであったと思っています。
受講者側コメント
Susan Loh マレーシア・アイスホッケー連盟副会長
今回指導プログラムに参加した選手やコーチは,日本の5名の指導者から,これまでとは異なった方法のトレーニングや指導法を教授していただきました。これらの経験は参加者の意欲や目標を新たにし,技術レベルの向上に非常に役立ちました。こうしたプログラムを是非継続してもらえれば幸いです。