「学生と語る」

開催報告

令和7年12月25日
「学生と語る」長崎大学 ポスター

 令和7年12月17日(水曜日)、長崎大学文教キャンパス(長崎県長崎市)において、外務省と長崎大学の共催で、令和7年度「学生と語る」を開催し、対面参加者、オンライン参加者あわせ、長崎大学他の大学から150名以上の学生が参加しました。

 冒頭の開会式では、国光あやの外務副大臣がビデオメッセージという形で挨拶し、共催いただいた長崎大学の永安武学長にも御挨拶をいただきました。その後、今回は、戦後80年の機会に長崎で開催することを踏まえ、「核兵器のない世界」に向けた日本外交の取組をテーマに基調講演を実施し、分科会では学生によるグループ・ディスカッション、発表、講師を務めた外務省職員との間で対話を行いました。分科会後には、参加学生と外務省職員(4名)との間で懇談会を行い、今回のテーマの他、外交官の仕事等、幅広い話題について意見交換を行いました。

開会式

国光あやの 外務副大臣 ビデオメッセージ

国光副大臣によるビデオメッセージ
(同ビデオメッセージに登場する長崎大学の永安学長(左)と国光副大臣(右))

 開会式ではまず、国光あやの外務副大臣から、共催する長崎大学への謝辞、長崎大学医学部での自身の学びが現在に繋がっていること、関連する長崎大学による国際的な取組等に言及しつつ、「核兵器のない世界」に向けた日本外交の取組という今回のテーマを含む外交課題等を話題にあげて、ビデオメッセージの中で挨拶を行いました。

永安 武 長崎大学 学長 挨拶

会場で挨拶をする長崎大学の永安学長

 次に、長崎大学を代表して永安学長から、戦後80年の節目に今次テーマにて長崎大学として外務省事業を共催する意義や、グローバル・ヘルス、グローバル・リスク、グローバル・エコロジーの3つの分野を含む「プラネタリーヘルス(Planetary Health)」(地球の健康)への長崎大学の貢献に言及しつつ御挨拶いただきました。

基調講演

テーマ:「核兵器のない世界」に向けた日本外交の取組 次世代と共に拓く未来
講師:石川 亘 軍縮不拡散・科学部 軍備管理軍縮課 課長

基調講演を行う石川課長
質疑を行う参加学生

 石川軍備管理軍縮課長からは、核軍縮に関する日本外交の基本的な立場を説明した上で、日本を取り巻く厳しい安全保障環境、核兵器をめぐる現状、核軍縮の取組の全体像、核兵器不拡散条約(NPT)の実施、NPT体制の強化に資する取組、ユース非核特使制度を含む被爆の実相の理解促進事業等について講義を行いました。続いて、講義を踏まえ、参加学生との間で活発な質疑応答を行いました。

分科会

分科会Aでは、石川課長が講師を務め、参加学生によるディスカッションに加わりながら、対話を行いました。
分科会Bでは、小幡軍備管理軍縮課課長補佐が講師を務め、参加学生によるディスカッションに加わりながら、対話を行いました。

 基調講演終了後、2つの分科会にわかれ、同講演を踏まえ、「核兵器のない世界」に向けて、唯一の戦争被爆国である日本が、核兵器とどのように向き合い、取組を進めていくべきか、その中での日本の将来を担う次世代の果たすべき役割等について、参加学生を少人数のグループに分けたディスカッションを行いました。その後、各グループの代表学生が議論結果を発表した上で、講師を務めた外務省職員との間で対話を行いました。

参加者の感想

  • 基調講演では、唯一の戦争被爆国として核兵器廃絶を目指す日本の使命の重さと、現実的な外交の難しさを改めて実感した。
  • 核兵器を廃絶することの複雑さと、それでも希望を抱かせてくれるような基調講演だった。
  • 分科会でのグループワークでは、自分の意見を共有し、相手からも学び、そしてそれを発表でき、大変良い学びになった。
  • 懇談会で交流した現役の外務省職員は、目的意識が明確にあって、常に自分ができることのベストを尽くしている感覚があり、とても憧れた。自分も外務省で働いてみたいと感じた。
  • 全体のプログラム構成が良く、基調講演で外交についての知識、興味を向上させることができた後に、分科会を通じてさらに深く考えることができ、自分自身がこれから何を勉強していくべきかを見つけることができた。
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