外交講座

令和7年5月19日

 2025年4月18日(金曜日)、国際基督教大学において外交講座が開催されました。

講座で解説をする軍縮不拡散・科学部 不拡散・科学原子力課 横田課長
国際基督教大学の学生たちの様子

テーマ及び講演内容

 軍縮不拡散・科学部 不拡散・科学原子力課 横田課長が、「日本の核軍縮・不拡散への貢献」をテーマに、具体的な事案の紹介を交えながら解説しました。

参加学生の感想

  • 日本がアメリカの核の傘に依存しながらも、自らは核を持たないという方針を維持しているのは、被爆国としての道義的立場と、現実的な安全保障のバランスを取った非常に難しい選択だと思った。核抑止に頼らない平和のあり方を模索し続ける姿勢は重要で、今後も国際社会の中で核廃絶に向けた橋渡し役を果たしていくべきだと感じた。
  • 日本が抱える核問題について考えると複雑で矛盾した状況にあることがわかった。日本は被爆国として平和憲法と非核三原則を掲げ核兵器の廃絶を訴えてきた一方で、アメリカの核の傘の下にもあり、実際には核兵器を保有している国の安全保障に依存している。すべての国が核兵器を保有すれば平等になるのではないかという意見もあるが、もしどこかの国が核兵器を使用し始めると、その結果として他の多くの国々も核兵器を使用し、最終的には未曾有の規模の戦争に突入する可能性が高まる。核兵器が拡散すれば、そのリスクは確実に増大し、国家間の信頼関係が崩れることにもつながる。今後の世界で核兵器がどう扱われるべきかという問題は即座に解決できるものではなく、今後も引き続き国際社会での協力と対話が求められ続ける課題であると言えるのではないかと改めて感じた。
  • 講師の経験・経歴の中でも大きなテーマは「平和」「核のない世界」というものだと感じた。唯一の被爆国でありながら、国家の安全を考慮するということがいかに難しいものなのか、改めて感じることができたと思う。
  • 外務省はたくさんの分野に分かれて外交に携わることが求められ、時には専門性も必要であるという点に驚いた。外国語力はもちろん、人事異動や担当国の変化に応えられるような対応力も重要だと感じ、様々なスキルがないと厳しい職業だと思った。
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