高校講座
令和元年度(2019年度)高校講座実施報告
広島県福山市立福山高等学校
講演テーマ:「外交の現場から SDGsを例として」
令和2年6月5日


令和2年2月12日,広島県福山市立福山高等学校において,2年生220名に対し,外務省経済局漁業室の中谷好江室長を講師とする高校講座が開催されました。質疑は,英語の勉強法から,現場の苦労話まで多岐に及び,外交を身近に感じてもらえる場となりました。
講演の主要点:
- 外交は国益の追求のための国際協調だが,詰まるところ,友達作り,人付き合いと同じ。
- たとえば捕鯨外交で実践しているが,科学的根拠を使いつつ主張すべきは堂々と主張することが重要。
- 立場の異なる相手に如何に対応するかが外交の鍵。
参加者からの感想(抜粋):
- 外交がどういうものか具体的に教えていただき分かりやすかったです。クジラ漁について,他国からの反対意見がある中で,日本の国益を守っていくために押し進めていくのは難しいことだし,それが日本の未来に繋がっていくと考えると重要な仕事であると感じました。
- 外交とは,言葉,環境,相手の立場といった情報を,自分の武器にして反論する力を備えなければならないという話が印象的でした。多様で難問に関わらなければならない仕事,その一つ一つで社会が出来上がっていると知ると,もっと情報を知ろうと思えた講義でした。
- 「外交とは」ということから,外務省の仕事内容,実際に行っている議題や世界が抱える問題など,とても分かりやすく説明してくれたのでしっかり学ぶことができました。他者と議論する上での基本の着眼点や,大切にすべきこと,注意しなければならないことなど,円滑に進めるコツを教えてもらったので,今後,私が他者と議論をするときは,これらを活用していきたいと思いました。
- 外務省の仕事は,国益を守るために,また国際社会から尊敬されるように,外国と仲良くするというのが主にする仕事だと分かったのですが,どのようにすれば他国の人と仲良くできるかということについて,日常の生活に置き換えて教えていただき,とても分かりやすかったです。
- 世界で活躍できる人材になるには,まずは自国の文化や歴史,現状を把握し,日本の魅力を発信できるようになる必要があると思うので,将来的にグローバルに生きることを見据えて,今のうちからできることをしっかりやっておこうと感じました。
- 議論をする際には科学的根拠をもとにする必要性や,日本人という土台を持ち世界の人々と相互協力できる人が“国際人”というお話が印象に残りました。自分も国際貢献できるような人間になりたいと思いました。
- SDGsの一つである海洋プラスチックごみについて,テレビなどで見て,少し知っていたけど,世界にはこんなにひどい状態のところがあることにびっくりしました。海洋プラスチックごみ流出量で上位を占めているのがアジア各国だと知りました。日本は世界で30位ですが,まだまだ多いと思うので,もっと減らせるとよいと思いました。