こども霞が関見学デー
令和元年度 外務省「こども霞が関見学デー」開催報告
(令和元年8月7日(水曜日)・8日(木曜日))
「こども霞が関見学デー」は,外務省を含む各府省庁等が連携して,子供たちを対象に業務説明や省内見学などを行うことにより,親子のふれあいを深め,子供たちが夏休みに広く社会を知る体験活動の機会とする取組です。
今年度は,4つのプログラム(会場の都合により事前登録制)に486名の小中学生と同伴の保護者477名の計963名が参加し,普段は経験できない貴重な時間を過ごしました。大勢の皆様にご来場いただきまして,誠にありがとうございました!
1 開催日時
令和元年8月7日(水曜日),8日(木曜日)
2 対象者
小学生および中学生(保護者同伴)(注)プログラムAのみ小学4年生以上
3 プログラム内容
外務省員による外務省の紹介,各国の外交官による自国紹介などに加え,今年度は,外務省講堂に大規模な展示スペースを設け,日本の外交の取組,異文化,国際社会の課題について,体験を通じて学んでもらうためのプログラムも設けました。また,外務省員と一緒に記者会見室などを巡るツアーの中では,「こども記者会見」も開催され,阿部俊子外務副大臣が参加しました。
なお,プログラム受付や誘導などは,障害を持つ職員で構成されるオフィス・サポート・チーム(OST)と協同して行いました。
(1)プログラムA「外務省の中を歩いてみよう!」(8月7日,8日)
外務省の中って一体どんな風になっているのでしょうか?子供たちは外務省員の案内により,外務省の建物の中を見学して回りました。
記者会見室では,参加者の子供たちが記者となって,阿部外務副大臣に質問をする「こども記者会見」を実施!
子供たちは少し緊張しながらも,「今まで一番大変だった仕事は何ですか」,「海外の国々は,日本にどのような協力をしてもらいたいと思っているのですか」,「外国の人とお話する時に特に気をつけていることは何ですか」など,素朴で鋭い質問を次々と投げかけました。阿部副大臣は,「皆さん一人一人が日本外交の主役だということを忘れないでください」と語りかけ,具体的な体験談なども交えながら,一問一問に優しく丁寧に回答し,最後に一緒に記念撮影を行いました。
その後は外務省員と一緒に,講堂や食堂など外務省内を見学しました。子供たちは「副大臣と握手できたり,ツーショットできたりしてとても幸せでした」,「記者会見が,いつものニュースで見ているような会見と同じような緊張感でとても楽しかった」と大満足な様子でした。
- 阿部副大臣が記者会見室に登場
- 「こども記者会見」の様子
- 集合写真(1日目)
- 集合写真(2日目)
(2)プログラムB「外務省ってどんなところ?聞いてみよう!」(8月7日)
外務省では毎日どんな人がどんな仕事をしているのでしょうか?子供たちに,外務省の仕事や職員に対する理解を深めてもらうため,外務省員から普段行っている仕事や海外での勤務経験などについて説明を行いました。子供たちからは,「なぜ外務省員になろうと思ったのですか」,「これまでの仕事の中で一番やりがいがあったことは何ですか」,「外国での食べ物は何がおいしかったですか」,「大阪で行われたG20サミットの意義は何ですか」など,多くの質問が出ました。外務省のお仕事や海外に関してもっともっと聞きたいこと,たくさんあったと思います。ぜひ「キッズ外務省」などの外務省のホームページもご覧ください!
- 会場の様子
- 質疑応答の様子
(3)プログラムC「各国の外交官と話してみよう!」(8月8日)
世界にはたくさんの国があり,日本から遠くてあまりなじみのない国もたくさんあるでしょう。東京には世界各国の大使館があり,世界中の国から来た多くの外交官の方々が働いています。世界の様々な国の文化や人々,そして外交に対する関心を高めてもらうため,在京の各国大使館の外交官から直接話しを聞く機会が設けられました。
周年記念の年である国々のうち,イラン,フィンランド,ポーランドと,TICAD7が今年開催されることから,アフリカのケニア,ナイジェリアの在京大使館の外交官が参加しました。各国外交官からの自国紹介に続き,交流タイムが設けられ,子供たちは外交官に,「日本で一番好きな食べ物は何ですか」,「どうして外交官になったのですか」など質問をしたり,各国の展示品(民族衣装,楽器,陶器等)を鑑賞したり,民族衣装を着て記念撮影したりと交流を楽しみました。
会場の様子
(4)プログラムD「日本外交の取組を体験スポットでふれてみよう!」(8月7日,8日)
実際に見たり聞いたり触ったりする体験を通じて,日本の外交や世界の課題について,より理解を深めてもらうことを目的とした展示プログラムを実施しました。
JICA地球ひろばや国際交流基金等のブースで,子供たちは,世界各国の民族衣装や民芸品に触れたり,工作やワークショップ,クイズやスタンプラリーなどを通じて,日本の外交の取組や国際社会の課題,世界の様々な国や文化について,楽しく学びました。
また,会場には,おなじみのパスポート・イメージキャラクター「パスポくん」も登場し,記念撮影は大人気。
さらに,「たびレジ」登録推進大使のケンドーコバヤシ氏が登場。
ケンドーコバヤシ大使より,「『たびレジ』に登録したら,海外の安全情報が入ってくるので,旅行前に登録してもらえれば便利で安心です」と体験談を交えつつ,「たびレジ」登録の重要性をアピールしました。
続いて「外国に行ったら気を付けよう!『世界のおもしろ法律クイズ』」を子供たちと一緒に楽しみました。
- パスポくんと記念撮影
- 「たびレジ」登録推進大使のケンドーコバヤシ氏と記念撮影
JICA地球ひろば
世界のいろいろな国の民族衣装や民族楽器,現地の人々による各国のあいさつを実際に聞くことができる音声タッチペンなどを展示しました。さらに,日本の食の輸入先がわかる寿司ネタクイズや弁当といったユニークな展示品に,子供たちも興味津々。
「持続可能な開発(SDGs)」について楽しみながら学べるクイズやパズル,模型もあり,世界の課題と取組についての理解を深めました。
- JICA地球ひろばのブースの様子
- SDGsクイズの展示
国際交流基金
iPadを用いて日本語学習アプリを体験したり,漢字やひらがなをイラストで表すうちわづくりや,海外での日本語教育や日本や外国の文化について楽しく学ぶアクティビティなどを実施。工作やワークショップを通じて,日本語教育など国際交流基金の活動を楽しみながら体験できる展示を行いました。
- 国際交流基金のブースの様子
- ワークショップの様子
その他,ODAを紹介するパネルや,2020年3月に新しくなるパスポートの新デザインである葛飾北斎の富嶽三十六景の浮世絵のパネルを展示しました。
また,SDGsを楽しみながら学べるスタンプラリーも開催しました。
- ODA紹介のパネル
- 新しいパスポートのパネル
第7回アフリカ開発会議(TICAD7)(令和元年8月28日~30日)についても紹介しました。 TICADとは,Tokyo International Conference on African Development(アフリカ開発会議)の略であり,アフリカの開発をテーマとする国際会議です。1993年以降,日本政府が主導し,国連,国連開発計画(UNDP),世界銀行及びアフリカ連合委員会(AUC)と共同で開催しています。
- アフリカの民芸品の展示
ラグビーワールドカップ2019日本大会の公式マスコット「レンジー」の展示や,2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた外務省のスポーツ分野に対する協力の紹介も行いました。
- 公式マスコット「レンジー」
展示会場では,外務省を紹介する動画上映も行いました。
今年6月28日,29日に大阪で開催されたG20サミットでは,サミットに向けて日本国内の皆さんにG20各国について知ってもらうために,東京にあるG20各国の大使館に協力してもらい,各国のランチを紹介してもらう特集を組みました。その時の映像を紹介しました。
また,ゴルゴ13と外務省のコラボ動画「ゴルゴ13の中堅・中小企業向海外安全対策マニュアル」,ケンドーコバヤシ氏およびおかずクラブのお二人による「たびレジ」登録呼びかけ動画,ODAマンによるODA紹介,河野太郎外務大臣とハローキティのコラボによる持続可能な開発目標(SDGs)の推進動画を上映しました。