アメリカ合衆国

日米首脳会談

平成27年4月28日

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 4月28日9時50分から約2時間,ワシントンDC出張中の安倍総理は,オバマ大統領との間で日米首脳会談を行ったところ,概要以下のとおり。今回の機会に,(1)日米共同ビジョン声明,(2)核兵器不拡散条約(NPT)に関する日米共同声明,(3)より繁栄し安定した世界のための日米協力に関するファクトシートを発出した。

1 冒頭発言

(1)オバマ大統領より,安倍総理は日本経済を前進させ,再活性化しようとしており,米国はその努力を支持している旨述べた。また,オバマ大統領より,日米間では安全保障関係を更に活性化するための試みが行われており,日米両国がこの地域において様々な課題に取り組む上で同盟の強化が重要である,様々な国際場裡やグローバルな課題への取組において,日本ほど心強いパートナーは存在しない,安倍総理の勇気と強さは,米国にとっても世界にとっても重要である旨述べた。

(2)これに対し安倍総理より,今回の訪米は戦後70年の節目の年の訪米であり,歴史的意義を有する,公式訪問の招請に感謝する旨述べた。また,安倍総理より,2年前の安倍総理の訪米1年前のオバマ大統領の国賓訪日,そして今回の公式訪問と,そのたびごとに日米同盟は格段に強化されてきた,本日の会談を通じて,自由,民主主義,人権,法の支配といった基本的価値の上に立つ日米同盟が,アジア太平洋や世界の平和と繁栄に主導的な役割を果たしていくとの力強いメッセージを内外に向けて発信したいと述べた。

2 日米関係

(1)安全保障

(ア)安保・防衛協力
 両首脳は,4月27日に行われた日米「2+2」の成功を評価し,そこで発表された新ガイドラインの下,同盟の抑止力・対処力が一層強化されることを確認した。
 また,安倍総理より,日本の安保法制整備につき,精力的に作業中であることを説明した。これに対しオバマ大統領より,日本の取組を支持する旨の発言があった。

(イ)米軍再編
 安倍総理より,普天間飛行場の移設に関し,先般翁長沖縄県知事と初めて会談し,知事は辺野古移設に反対していた,しかし辺野古移設が唯一の解決策との政府の立場は揺るぎない,沖縄の理解を得るべく対話を継続する旨述べた。また,安倍総理より,そのためにも,県外のオスプレイ訓練増加,嘉手納以南の土地返還等,沖縄の負担軽減は政府の優先課題である,普天間飛行場の5年以内の運用停止については,日米「2+2」の場で岸田外務大臣からケリー国務長官に対して伝えた,環境補足協定も早期に署名したい,日米同盟への国民の支持を得るため協力頂きたい旨述べた。これに対しオバマ大統領より,沖縄の負担軽減に引き続き協力していく旨述べた。
 さらに,安倍総理より,在沖縄海兵隊のグアム移転は,グアムの戦略的拠点としての発展を促し,米国のリバランス政策にも資する,連携して着実に進めたい旨述べた。

(2)TPP

(ア)安倍総理より,米議会でのTPAの審議が進展していることを歓迎し,オバマ大統領の努力を評価する旨述べた。両首脳は,TPPは地域の経済的繁栄のみならず,安全保障にも資するなど,戦略的意義を持つことを改めて確認した。

(イ)安倍総理より,先日行われた甘利TPP担当大臣とフローマン通商代表の交渉に触れ,日米間の残された課題について前進があったことを歓迎する旨述べた。両首脳は,日米間の協議の進展はTPP全体の妥結の大きな推進力となることを確認し,日米が交渉をリードし,早期妥結に導いていくことで一致した。

3 地域情勢

(1)アジア情勢

(ア)安倍総理より,先般のバンドン会議で行われた日中首脳会談を紹介した。

(イ)両首脳は,日米が中核となり,法の支配に基づく自由で開かれたアジア太平洋地域を維持・発展させ,そこに中国を取り込むよう連携していくことで一致した。また,中国のいかなる一方的な現状変更の試みにも反対することを確認した。オバマ大統領からは,日米安保条約第5条が尖閣諸島を含む日本の施政下にある全ての領域に適用される旨改めて発言があった。

(ウ)両首脳は,南シナ海の問題に関し,ASEANの一体的対応の支持等,日米で様々な取組を推進していくことを確認した。

(エ)両首脳は,AIIBに関して日米両国の基本的な立場を確認した。安倍総理からは,アジアには膨大なインフラ需要があるが,AIIBのような金融機関を作るのであれば,公正なガバナンスが必要となる,この観点から日米で協力し,中国と対話していくとの考えを述べた。

(オ)安倍総理より,日韓関係改善に向けた日本の努力につき説明した。オバマ大統領からは,そうした日本の努力を支持する旨述べた。

(カ)北朝鮮に関し,安倍総理より,日本は,核,ミサイル,拉致といった諸懸案の包括的解決を目指すとの方針で一貫していることを説明した。両首脳は,北朝鮮の核・ミサイル問題への対応で日米韓の連携を改めて確認した。また,安倍総理から,拉致問題の早期解決に向けた決意を述べ,オバマ大統領からは,改めて理解と支持の表明があった。

(2)ウクライナ情勢

 安倍総理より,ウクライナ現地情勢を注視し,G7の連帯を重視しつつ,問題の平和的・外交的解決に向け,ロシアへの働きかけを含め適切に対応する旨述べた。両首脳は,引き続きウクライナの改革努力を支援していくことで一致した。

(3)イラン

 安倍総理より,イランの核問題交渉における先般の合意を歓迎する,オバマ大統領の政策を完全に支持する旨述べた。また,安倍総理より,先般のバンドン会議で行われた日イラン首脳会談につき紹介し,引き続きイランに働きかけ,独自の役割を果たしていく旨説明した。

4 グローバルな課題

(1)両首脳は,同盟でのグローバルな協力の重要性が向上しているとの認識で一致するとともに,気候変動,感染症対策につき議論した。

(2)このうち,気候変動に関しては,安倍総理より,日本はCOP21での全ての国が参加する枠組みの採択に向け積極的に貢献していく旨述べた。また,安倍総理より,排出削減に関する日本の取組については,G7サミットの際に,国際的に遜色のない野心的な目標に関する日本の考え方をしっかりと説明したいと考えている旨述べた。