アメリカ合衆国

平成30年3月24日
日米硫黄島戦没者合同慰霊追悼顕彰式の開催に当たり,河野太郎外務大臣に代わって御挨拶申し上げます。

はじめに,第二次世界大戦末期,この地が世界戦史にも類のない過酷な戦場であったことに思いを致し,それぞれの祖国のために,そして家族の幸せを念じながら亡くなられた日米双方の兵士の御霊に対し,深甚なる敬意を表すとともに,御遺族の皆様方に対し、改めてお悔やみ申し上げます。

多くの英霊の尊い犠牲と両国民のたゆまぬ努力によって今日の日米両国,そして地域の平和と繁栄があるとの思いを新たにしています。
戦後,日米両国は、悲しい過去を乗り越え,自由,民主主義,法の支配といった普遍的価値の下,手を携えて強固な日米同盟を築いてきました。北朝鮮による核・ミサイル開発の急速な進展など,日本及び地域を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中,強固な日米同盟が地域の平和と安定のために果たす役割はこれまでになく大きくなっております。

かつて日米両国が第二次世界大戦の中で最も激しい戦闘を繰り広げたここ硫黄島で,日米の退役軍人の方々,御遺族そして関係者が集い,こうして慰霊追悼顕彰式を開催することができるのは,日米両国の「和解の力」,絆の強さを表すものだと考えます。

本日の式典を主催された日米両国の硫黄島協会の皆様及び全ての関係者の皆様方の御尽力に厚く感謝申し上げます。また,改めて亡くなられた方々の鎮魂を祈り,平和を祈念すると共に,皆様の御健勝を心からお祈り申し上げ,私の挨拶といたします。

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