外交史料館
外交史料館 特別展示「外交史料館50年」
II 外交史料館の開館と公開史料の充実
概説と主な展示史料
令和3年5月12日
昭和21(1946)年2月15日
ジープウェイ・レター

太平洋戦争の終結後には、近代日本外交の史実を知りたいという一般の関心がさらに高まりました。そして、昭和41(1966)年には、有識者から、外務省の記録を公開する資料館設立の要望書が提出され、昭和46(1971)年、外交記録を保存・公開、研究する施設として外交史料館が設立されました。
開館当初は、幕末から太平洋戦争終結までの期間の記録を公開対象としていましたが、昭和51(1976)年からは、戦後外交記録の公開も開始されました。本史料は、白洲次郎(しらす・じろう)終戦連絡中央事務局参与がGHQ民政局長に送った書簡の写しで、日本国憲法の制定過程を記録する貴重な史料です。これらの記録の公開は大きな反響を呼びました。
本史料の詳しい内容については、こちらにも掲載しています。
明治24(1891)年8月21日
条約改正に関する書簡(榎本武揚諸家書簡)

外交史料館では、歴代外務大臣や外交官の個人文書等も収集・公開しています。
本史料は、明治24年8月に伊藤博文(いとう・ひろぶみ)枢密院議長が榎本武揚(えのもと・たけあき)外務大臣に送った書簡です。同年5月、来日中のロシアの皇太子が斬りつけられる事件(大津事件)がありました。本書簡には、事件後のロシア側の反応や、条約改正に関して協議したい旨などが記されています。このように個人文書からは、公文書には記されない政府要人の動向等を伺うことができます。