イラン・イスラム共和国

平成27年4月22日
(写真提供:内閣広報室)
 4月22日17時50分(現地時間、日本時間22日19時50分)から約25分間、アジア・アフリカ会議60周年記念首脳会談の機会に、ジャカルタにて、安倍総理とローハニ・イラン大統領との間で日イラン首脳会談が行われたところ、概要以下のとおり(加藤内閣官房副長官ほかが同席)。

1.冒頭発言

 安倍総理から、ローハニ大統領との再会を歓迎しつつ、昨年秋の国連総会での会談で、核問題の解決に向けてチャンスを逃すべきではないと述べたことに言及しつつ、ローザンヌにおいて核問題に大きな進展が得られたことを歓迎した。また、安倍総理は、二国間関係でもイスラム革命後初の二国間条約となる受刑者移送条約の署名や、環境や医療分野での協力が進展していると述べつつ,核問題についての最終合意が成された後に日イラン関係は一層発展すると確信すると述べた。ローハニ大統領から、日本との関係を経済、政治、文化等様々な分野で強化することを期待する旨述べた。

2.核問題

 安倍総理から、最終合意の達成に向け、引き続きローハニ大統領のリーダーシップに期待し、最終合意形成後、国際社会からの信頼を勝ち得るには継続的な努力が必要である旨述べた。これに対し、ローハニ大統領は、最終合意については、イランは原子力活動に対する制約を受け入れたのであり、交渉相手側も制裁について速やかに解除すべきであり、相手側が真剣であれば2か月以内に妥結できる旨述べた。

3.二国間関係

 ローハニ大統領から核交渉の進展とともにイランと各国の経済交流は活発化しており、日本企業がイランでより活発になることを期待すると述べつつ、地域における経済活動において日本とイランが協力すること、また、テロ対策として中東地域諸国の開発・発展に協力する用意がある旨述べた。安倍総理から人道、環境、麻薬対策で着実に協力が進んでおり、医療分野でも日本の高度な技術を活用していただきたいと述べた。さらに、総理から、核問題の解決後に二国間の経済関係が飛躍的に発展することを期待したい旨述べた。
 ローハニ大統領から、安倍総理のイラン訪問が招待され、安倍総理は、核問題が解決し、環境が整えばイランを訪問したいと述べた。

4.中東情勢

 安倍総理から、中東地域の安定のためにイランが一層建設的な役割を果たすことを期待する旨述べ、中東情勢に関する二国間協議を活発化させ、緊密な意見交換を継続していきたい旨述べた。これに対し、ローハニ大統領から、イランとしても複雑な中東情勢について日本と意見交換を行いたいと述べるとともに、イエメンなどの中東地域に対する人道支援について日本と協力する用意がある旨述べた。

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