イラク共和国
日・イラク首脳会談
本5日午後6時過ぎから約45分間,安倍晋三内閣総理大臣は,実務訪問賓客として訪日中のハイダル・アル・アバーディー・イラク共和国首相(H.E. Dr. Haider Al-Abadi, Prime Minister of the Republic of Iraq)との間で首脳会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。
1 冒頭
安倍総理大臣から,イラクにおけるISIL掃討及び復興の進展へ祝意を表した上で,日本はイラク国民による一致団結した復興への取組を今後も後押ししていく,2019年の外交関係樹立80周年を契機として両国関係を幅広い分野で発展させたい旨述べました。
これに対し,アバーディー首相から,招待に感謝する,今回の訪問を契機として両国間の協力を更に強化したい旨述べました。
2 二国間関係
安倍総理大臣から,日本は今般署名する上水道及び灌漑インフラの整備などを着実に実施しイラク復興を後押しする,また,本日の国際会議を踏まえ,社会に蔓延する武器の回収を通じて復興の土台である治安の安定に国際社会とともに協力していく旨述べました。
また,安倍総理大臣から,最近のイラクの治安強化に係る取組を評価している旨述べ,イラク中南部3県の危険レベルを引き下げる方針を伝達しました。
さらに,安倍総理大臣から,日本企業がイラクに進出し,復興に更に貢献するためには良好なビジネス・投資環境の創出が鍵である旨述べ,その実現に向けたイラク政府の取組を要請しました。
また,両首脳の立ち会いの下,円借款「バスラ上水道整備計画(第二期)」(194億1,500万円)及び「灌漑セクターローン(フェーズ2)」(154億6,500万円)に関する書簡の交換が行われました。
3 地域・国際情勢等
両首脳は,北朝鮮や中東を含む国際情勢について意見交換を行うとともに,国際場裡における協力について意見交換を行いました。