中東
中山外務副大臣のガザ復興支援会合出席(概要)
平成26年10月15日
10月12日、エジプトのカイロにて、ガザ復興支援会合が開催され、我が国からは中山外務副大臣が出席したところ、概要は以下のとおりです。
なお、同会合は、ノルウェー及びエジプトが主催し、世界中から90以上の国や国際機関等が参加しました。
1.会合
中山副大臣は、同会合において、以下の通りスピーチを行いました。
- 中山副大臣によるスピーチ(日本語)(PDF)
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- 中山副大臣によるスピーチ(英語)(PDF)
(33KB)
(1) 先般のガザ紛争に関し、停戦を確実に定着させ、紛争の再発を防止し、パレスチナ自治政府による統治を通じたガザ再建の必要性を強調しました。また、復興を着実に実行していくため、国際社会が関与する支援メカニズムの構築を提唱するとともに、当事者に対し中東和平交渉の再開に向けた協議の継続を呼びかけました。
(2) 日本のパレスチナに対する支援としては、3月にすでに2億ドルの支援を表明しており、その一環として、今後、がれき除去や食糧分野、社会・経済分野での開発支援など、2千万ドル以上の支援を行う予定である旨表明しました。
(3) さらに、パレスチナの安定に向けた日本独自の取組として、「平和と繁栄の回廊」構想や「パレスチナ開発のための東アジア協力促進会合(CEAPAD)」、さらにはイスラエル・パレスチナ間の信頼醸成に向けた取組等について説明しました。
会合では、多くの出席者が、中東和平交渉の停滞への懸念、パレスチナ自治政府の下でのガザ復興の重要性等について指摘し、パレスチナ全体の経済・社会の安定に向けた一層の支援の必要性が改めて確認されました。今回、参加各国が表明した支援の総額は約54億ドルに上りました。
2.バイ会談
中山副大臣は、会合に先立つ11日に、シュクリ・エジプト外相と会談を行い、さらに12日には、アッバース・パレスチナ自治政府大統領、マサンエス・ポルトガル外務副大臣と会談を行いました。
(1) シュクリ・エジプト外相との会談では、中山副大臣より、今般のガザ復興支援会合の主催を含めたエジプトの地域における役割を評価する旨述べました。シュクリ外相は、中東和平問題やテロとの戦い等の国際問題に関する我が国の役割を評価し、両国間で協力して取り組むことを希望しました。さらに、両国間の経済・ビジネス関係や要人往来の活発化についても協議しました。
(2) アッバース・パレスチナ自治政府大統領との会談では、中山副大臣は、ガザ復興に向けた日本の支援について説明するとともに、中東和平プロセスの進展のためにパレスチナ側も柔軟に対応することを求めました。アッバース大統領よりは、我が国によるパレスチナに対する支援についての謝意が表明され、今後、中東和平問題に日本が果たす役割への期待感が表明されました。
(3) マサンエス・ポルトガル外務副大臣との会談では、要人往来を含めた二国間関係のさらなる発展、特に経済関係の強化につき意見交換を行いました。
3.立ち話
中山副大臣は、会合のマージンで、ケリー米国務長官、ファビウス仏外相、モゲリーニ伊外相、潘・国連事務総長、アシュトンEU上級代表、ジュデ・ヨルダン外相、ブレア・カルテット代表、ティアーマンス・オランダ外相、ブレンデ・ノルウェー外相、サバーハ・クウェート副首相兼外相等と立ち話を行いました。