ヨルダン

令和7年11月11日
握手する高市総理大臣とアブドッラー2世ヨルダン国王 (写真提供:内閣広報室)
儀仗兵の前を歩く高市総理大臣とアブドッラー2世ヨルダン国王 (写真提供:内閣広報室)

 11月11日、午後6時10分から約1時間、高市早苗内閣総理大臣は、ヨルダン・ハシェミット王国のアブドッラー2世国王陛下(His Majesty King Abdullah II Ibn Al Hussein, King of the Hashemite Kingdom of Jordan)とワーキング・ディナーを実施したところ、概要は以下のとおりです。

  1. 高市総理大臣から、アブドッラー2世国王陛下の訪日を歓迎した上で、ヨルダンが国王陛下のリーダーシップの下で地域の安定の要として重要な役割を果たしていることに敬意を表する、戦略的パートナーシップ関係に支えられた二国間の絆を更に深めたい旨述べました。
      これに対し、アブドッラー2世国王陛下は、日本側の温かい歓待に感謝する、長い歴史に根ざした戦略的な二国間関係を更に強化し、地域及び国際社会の諸課題に共に対処していきたい旨述べました。
  2. 双方は、以下を含む二国間の幅広い事項について議論し、今後も戦略的パートナーシップの下、安全保障や経済の分野で協力を強化し、二国間関係を更に深化させていくことで一致しました。
    (1)二国間関係
     ア 安全保障分野での協力
       高市総理大臣から、防衛当局間の協力や交流、サイバーセキュリティ分野など、安全保障分野での協力を今後も着実に強化していきたい旨述べました。また、中東地域での我が国の邦人保護の取組に際するヨルダンの累次にわたる寛大な支援に謝意を述べました。
       これに対し、アブドッラー2世国王陛下から、防衛・安全保障分野での協力が一層強化されていることを歓迎するとともに、今後の更なる協力強化への期待が述べられました。
     イ 経済分野での協力
       アブドッラー2世国王陛下から、日本の一貫したヨルダンへの支援により、着実に社会と経済を強くすることができたとして、謝意の表明がありました。
     これに対して、高市総理大臣から、多数の難民受入れによってヨルダンの社会全体が大きな負荷を受けている中、国王陛下が主導してヨルダンの経済・財政改革を進めていることに敬意を表する旨述べるとともに、引き続きヨルダンを支援していく旨述べました。また、双方は、ヨルダンに進出している日本企業の活動をサポートするため、ビジネス環境の改善や投資促進に関する官民合同委員会を設立することで一致しました。
    (2)地域情勢
       ガザ情勢について、高市総理大臣から、停戦が継続し、合意が誠実かつ着実に履行されることが重要であり、ガザの人道状況の改善や早期復旧・復興に関する国際的な取組に我が国も人的貢献を含め積極的に貢献していく旨述べました。さらに、日本として、「二国家解決」の実現に一歩でも近づくような現実的かつ積極的な役割を今後も果たしていく旨述べました。
       これに対して、アブドッラー2世国王陛下からは、ガザ情勢とヨルダン川西岸情勢に加えて、シリアの復興に向けたヨルダンの取組について説明がなされるとともに、日本とは情報共有や意見交換を活発にして、この地域の安定と発展に向け、緊密に連携していきたい旨述べました。
       また、双方は、東アジア等の地域情勢について意見交換を行いました。
  3. その他
      双方は、同日、両国間で対ヨルダン円借款「経済成長のための強靱性向上及び人的資本開発プログラム・ローン」及び無償資金協力「経済社会開発計画」(サイバーセキュリティに関する機材供与)に関する書簡への署名・交換並びにサイバーセキュリティ分野に関する協力覚書への署名が行われたことを歓迎しました。

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