エジプト・アラブ共和国

令和5年12月1日
正面を向き、握手を交わす、両首脳の様子 日エジプト・ワーキング・ディナー (写真提供:内閣広報室)
テーブルに着き、会談を行う、両首脳の様子 日エジプト・ワーキング・ディナー (写真提供:内閣広報室)

 現地時間12月1日午後7時10分(日本時間12月2日午前0時10分)から約90分間、COP28「国連世界気候行動サミット」に出席のためアラブ首長国連邦・ドバイを訪問中の岸田文雄内閣総理大臣は、アブドルファッターハ・エルシーシ・エジプト共和国大統領(H.E. Mr. Abdel-Fattah El-Sisi, President of the Arab Republic of Egypt)と日・エジプト首脳ワーキング・ディナーを行ったところ、概要は以下のとおりです。

  1. 冒頭、岸田総理大臣から、イスラエル・パレスチナ情勢について、カイロ平和サミットを始めとする外交努力、人道支援物資のガザ地区への搬入等において、エジプトが極めて重要な役割を果たしていることに敬意を表する旨述べました。
  2. また、戦闘休止、人質の解放及び人道支援物資のガザ地区への搬入増大を歓迎していたが、今般、戦闘が再開されたことは残念であり、合意への復帰や事態の沈静化が重要である旨述べました。さらに、全ての当事者が、国際人道法を含む国際法を遵守しなければならず、また、実際の軍事行動においては、民間人の被害を防ぐべく、実施可能なあらゆる措置を講じる必要がある旨述べました。そして、エルシーシ大統領に対し、エジプトの更なる役割に対する期待を伝えました。
  3. これに対し、エルシーシ大統領は、ガザ地区の人道状況改善に向けた日本の支援に感謝を表明した上で、現在の戦闘休止を恒久的な停戦につなげる努力の重要性を強調するとともに、国際社会がパレスチナ問題の公正かつ包括的な解決に向けて真剣に行動することが必要であると述べました。
  4. また、岸田総理大臣は、昨今の中東情勢を受けて厳しい経済・財政状況にあるエジプトのニーズを踏まえて、IMFプログラムのレビュー完了等を確認しつつ、最大約2.3億ドルの財政支援に向けた検討を進めていく旨伝達し、エルシーシ大統領からは日本の支援に対する感謝が示されました。
  5. このほか、両首脳は、二国間の戦略的パートナーシップを踏まえて、政治、経済、文化、安全保障、気候変動等の様々な分野において引き続き緊密に協力していくことで一致しました。

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