安倍総理大臣

平成26年6月25日
(写真提供:内閣広報室)
(写真提供:内閣広報室)
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 本25日夕刻,安倍晋三内閣総理大臣は,実務訪問賓客として訪日中のオラシオ・カルテス・パラグアイ共和国大統領(H.E. Horacio Cartes, President of the Republic of Paraguay)と首脳会談を行い,その後,無償資金協力交換公文の署名及び共同記者発表を挟み,同大統領を招いての夕食会を行ったところ,概要は以下のとおりです。

1 冒頭,安倍総理大臣から,カルテス大統領の訪日を歓迎するとともに,パラグアイにおける洪水被害へのお見舞いを表明し,パラグアイへの連帯を示すため,我が国が緊急援助物資の供与を実施することとした旨表明しました。これに対し,カルテス大統領から,訪日招待頂いたことに感謝する,80年近くにわたる日系人を通した友好協力関係や,今般の洪水に対する支援に加え,これまでの様々な分野における支援・協力に深く感謝する旨の発言がありました。

2 安倍総理大臣から,日系移住者を温かく迎えたくれたパラグアイに謝意を表明すると述べたのに対し,カルテス大統領は,1936年からの日本移民の歴史にふれつつ,現在のパラグアイを形作る上で,日系人の方々の貢献や勤勉・誠実といった価値をもたらしてくれたことへの敬意の言葉が述べられました。

3 安倍総理大臣から,本25日朝の投資誘致セミナーにおいてカルテス大統領から明確に外資誘致政策を説明したことに言及しつつ,カルテス大統領の今次訪日を契機に,パラグアイへの日本企業進出が更に進み,経済関係の一層の発展を期待する旨述べました。これに対し,カルテス大統領は,いくつもの日本企業がパラグアイの発展に大きく貢献していることに謝意を表するとともに,今後もパラグアイの有する潜在力を活用すべく,インフラ,エネルギー等の分野でも活躍してもらえれば素晴らしい旨述べました。
 これに関連し,安倍総理大臣から,我が国は,長年,パラグアイに対するODAの最大の供与国の一つとして,パラグアイの経済・社会の発展に貢献してきた,今後とも,カルテス大統領が重視する格差是正及び持続的経済開発を重点分野として支援していく考えである旨述べました。また,首脳会談後,共同発表前にコロネル・オビエド市給水システム改善計画及びパラグアイテレビ番組ソフト整備計画の交換公文の署名式が行われました。

4 安倍総理大臣から,日本は,国際協調主義に基づく「積極的平和主義」の立場から,地域及び国際社会の平和と安定及び繁栄の確保にこれまで以上に寄与していく旨表明しました。これに対し,カルテス大統領は,民主主義,人権,法の支配といった基本的価値を日本と全く共有するとし,日本への連帯の意向を強く示す旨の発言がありました。

5 会談後の総理主催夕食会では,河村建夫衆議院議員(日本パラグアイ友好議員連盟会長)の他,パラグアイにゆかりのある民間企業の方々が参加し,両国の交流や関係強化等について,たいへん和やかな雰囲気の中で懇談が行われました。
 特に,カルテス大統領は,安倍政権が進める経済改革努力について高く評価し敬意を表するとともに,両国で進めている改革について両首脳間で意見交換を行いました。


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