中南米
宮腰内閣総理大臣補佐官のブラジル,パラグアイ及びメキシコ訪問(結果)
平成30年8月24日
宮腰光寛内閣総理大臣補佐官は,8月17日(金曜日)から24日(金曜日)の間,日本産農林水産物・食品の輸出促進に係る各種課題について各国政府関係者等と協議を行うため,ブラジル,パラグアイ及びメキシコを訪問したところ,概要以下のとおりです。
1 ブラジル
ブラジリア
(1)ガルシア・ブラジル連邦政府国家衛生監督庁長官代理との会談


8月20日,宮腰総理補佐官は,フェルナンド・メンデス・ガルシア・ネット(Mr. Fernando Mendes Garcia Neto)・ブラジル連邦政府国家衛生監督庁(ANVISA)長官代理と会談しました。宮腰補佐官から,ブラジル政府による東日本大震災に伴う日本産食品の輸入規制について撤廃を求めたところ,ガルシア長官代理から,右要請も踏まえ,8月21日付けで関連の規制を完全撤廃することにする旨回答がありました。同会談において,宮腰総理補佐官立ち合いの下,同規制を撤廃することを決定した文書にガルシア長官代理が署名しました。宮腰総理補佐官は,日本人のブラジル移住110周年という記念すべき年に,ブラジル政府が科学的知見に基づき,規制を撤廃したことを心から感謝する旨述べました。
(2)ノヴァッキ・ブラジル農牧省副大臣との会談


8月20日,宮腰総理補佐官は,エウマール・ロベルト・ノヴァッキ(Mr. Eumar Roberto Novacki)農牧省副大臣と会談を行いました。宮腰総理補佐官から,昨年6月にブラジルへの和牛輸出手続が完了したことに謝意を示しました。また,宮腰総理補佐官は,日本産農林水産物・食品のブラジルへの輸出に関し,日本企業から懸念の声が寄せられていること紹介しつつ,日本企業の円滑なビジネス活動の展開を要請しました。これに対して,ノヴァッキ副大臣から,すぐに農牧省の専門家を大使館での協議のために派遣したい旨回答があり,農牧省と在ブラジル日本大使館との間で速やかに協議を開始することで一致しました。
(3)在ブラジル日本大使館主催イベント「和牛と国酒の夕べ」への参加


8月20日,宮腰総理補佐官は,在ブラジル日本大使館主催イベント「和牛と国酒の夕べ」に参加しました。同イベントには,ブラジル連邦政府関係者,日本食レストラン関係者,現地メディア等約40名が参加し,宮腰総理補佐官から,「和牛の輸出解禁後,初の大規模プロモーションとなった本イベントは,和牛を含めた日本料理と,泡盛,日本酒等のマリアージュを意識している。ブラジルの皆さんに高品質で美味しい日本食をより多く届けていきたい」旨挨拶しました。
サンパウロ
(1)ブラジル日本商工会議所定例昼食会への出席


8月17日,宮腰総理補佐官は,ブラジル日本商工会議所定例昼食会において,同会議所に加盟する日系企業,ブラジル連邦政府関係者,領事団,国際機関関係者など約250名を前に,日本産農林水産省・食品の輸出促進の現状とそのポテンシャルについて講演を行いました。
(2)ジャパン・ハウス サンパウロ視察及び在サンパウロ総領事館主催イベント「和牛と泡盛の夕べ」への出席
8月21日,宮腰総理補佐官は,ジャパン・ハウス サンパウロを視察するとともに,ジャパン・ハウス サンパウロにおいて開催された在サンパウロ総領事館主催イベント「和牛と泡盛の夕べ」に出席しました。同イベントには,ブラジル連邦議会関係者,日系社会関係者,日本食レストラン関係者,メディア関係者等約100名が参加し,盛大に開催されました。宮腰総理補佐官から,日本文化,日本食の発信基地としてジャパン・ハウス サンパウロを更に活用していきたい旨述べました。
- ジャパン・ハウス サンパウロの視察
- ジャパン・ハウス サンパウロの視察
- 和牛について説明する宮腰補佐官
- 会場の様子
- 泡盛を使用したカクテルを試作
- 和牛カルパッチョ
(3)その他


8月17日,宮腰総理補佐官は,サンパウロ州政府,サンパウロ市,サンパウロ工業連盟(FIESP)幹部と,両国の経済関係強化などについて意見交換を行いました。
また,8月18日,宮腰総理補佐官は,開拓先没者慰霊碑への参拝,移民史料館及び日本館等を視察した他,日系社会関係者と懇談し,先に開催されたブラジル日本人移住110周年記念行事を踏まえた今後の日本政府と日系社会の連携のあり方について意見交換を行いました。
また,8月18日,宮腰総理補佐官は,開拓先没者慰霊碑への参拝,移民史料館及び日本館等を視察した他,日系社会関係者と懇談し,先に開催されたブラジル日本人移住110周年記念行事を踏まえた今後の日本政府と日系社会の連携のあり方について意見交換を行いました。
2 パラグアイ
(1)カスティグリオーニ・パラグアイ外務大臣との意見交換


8月19日,宮腰総理補佐官は,カスティグリオーニ外務大臣と朝食を交えつつ,両国の経済関係の強化策等について約80分間意見交換を行いました。宮腰補佐官から,新大統領就任式が成功裏に開催されたことを祝福しつつ,新政権との間でも,引き続き,緊密な関係を強化していきたい旨述べました。また,宮腰補佐官から,パラグアイに進出している日本企業とカスティグリオーニ外務大臣の意見交換の場を設けることを提案したところ,カスティグリオーニ外務大臣から,両国の貿易・投資がさらに活発になるよう,早速,大使館との間で本件について協議したい旨述べました。会談はなごやかな雰囲気の中開催され,カスティグリオーニ外務大臣から,本年6月の訪日 について説明があり,カスティグリオーニ外務大臣としても,パラグアイにおける日本食や日本産酒類の普及に努めていきたい旨発言がありました。
(2)その他


8月19日,宮腰総理補佐官は,日本人学校,日系社会関係者等とともに,日本語教育や日本文化の当地における普及・保存策等について意見交換を行うとともに,日本食レストラン経営者と日本食普及の課題等について意見交換を行いました。
3 メキシコ
(1)イノホサ連邦政府農牧大臣との意見交換

8月23日,宮腰総理補佐官は,バルタサール・マヌエル・イノホサ・オチョア(Mr. Baltazar Manuel Hinojosa Ochoa)・メキシコ連邦政府農牧大臣と意見交換を行いました。宮腰総理補佐官から,メキシコにおいて約1200の日本食レストランがあることを紹介しつつ,メキシコにおいて日本食の普及にご協力をお願いしたい旨述べました。また,宮腰総理補佐官とイノホサ農牧大臣は,両国間の動植物検疫を含む日本産農林水産物の輸出に係る課題について議論し,双方の関心事項について協議を加速化させることで一致しました。
(2)ロペス連邦衛生リスク対策委員会(COFEPRIS)衛生管理委員長との会談

今般,両国政府間で,日本からメキシコ向けの水産物輸出に際しての衛生証明書が合意されたことを踏まえ,8月23日,宮腰総理補佐官は,アルバロ・イスラエル・ロペス・ベガ(Mr. Alvaro Israel Perez Vega)・連邦衛生リスク対策委員会(COFEPRIS)衛生管理委員長と会談しました。同会談は,冒頭,髙瀨駐メキシコ大使から,合意に至った衛生証明書についてロペス委員長に手交した上で,宮腰総理補佐官から,より新鮮な日本の水産物を輸出できるようになることから,新たなビジネスチャンスも生まれ得るとして,同委員会の対応に謝意を表しました。
(3)ガルサ経済省産業商業担当次官との会談

8月23日,宮腰総理補佐官は,ホセ・ロヘリオ・ガルサ(Mr. Jose Rogelio Garza)経済省産業商業担当次官と会談しました。同会談において,TPP11協定の早期発効に向けて両国で緊密に連携することを確認しつつ,メキシコに進出する日本企業が約1200社に及ぶことから,宮腰補佐官から,NAFTA再交渉に関する十分な情報提供を依頼しました。
(4)ジェトロ主催和牛プロモーションイベント及び日本食・日本産酒類プロモーションイベントへの参加
8月23日,宮腰総理補佐官は,ジェトロ主催「和牛プロモーションイベント」及び「日本食・日本産酒類プロモーションイベント」に参加しました。これらのイベントの中で,宮腰総理補佐官は,小売店やレストランなどにおいて,ビジネスとして日本食材の取り扱いを増やしていくようジェトロや大使館を通じて取組を強化したい旨述べました。
(5)日墨協会訪問及び在メキシコ大使館及びジェトロ主催泡盛普及イベント「沖縄の夜」への参加
8月23日,宮腰総理補佐官は日墨協会を訪問し,先没者慰霊碑に献花するとともに,同協会内で開催された,在メキシコ大使館及びジェトロ主催泡盛普及イベント「沖縄の夜」に参加しました。同イベントには,レストラン関係者,メディア関係者,沖縄県人会関係者等約100名が参加し,泡盛を使用したカクテルの実演や,琉球太鼓の実演など,泡盛を含めた沖縄文化の発信の機会となりました。同イベントにおいて,宮腰総理補佐官から,ビジネスとして泡盛が広く普及されるよう大使館,ジェトロを含めてよく検討していきたい旨述べました。- 先没者慰霊碑への献花
- 沖縄の夜 乾杯は泡盛で
- 沖縄の夜 会場の様子
- 泡盛を使用したカクテルコンペ
- 琉球太鼓の実演
4 JETRO主催「日本食材サポーター店」認定証授与式
宮腰総理補佐官は,ブラジリア,サンパウロ,アスンシオン,メキシコシティの各地において,JETRO主催「日本食材サポーター店
」認定証授与式に参加しました。宮腰総理補佐官から,サポーター店が全世界で3200を超えたことを紹介しつつ,サポーター店を通じて,日本食,日本食材の更なる普及に努めていきたい旨挨拶しました。
