安倍総理大臣
安倍総理のブラジル訪問に係る日伯戦略的グローバルパートナーシップ構築に関する共同声明(概要)
平成26年8月2日
1 二国間関係:戦略的グローバルパートナーシップへ高める
- 人的絆により強化された伝統的な友好関係を確認。
- 民主主義,法の支配,人権の推進,持続的発展等の基本的価値を共有。
- 首脳間の頻繁な会合実施,外相対話の例年開催の決定。
- 幅広いビジネス関係を称賛,戦略的分野への拡大を通じて,両国間の貿易投資を拡大。
- 海洋資源開発のための造船協力に関する共同声明発出,医療・保健分野協力と覚書署名及び日伯医療分野規制セミナーの開催を歓迎。賢人会議等の果たす役割の重要性を強調。
- 穀物輸送インフラに関する対話の開始を決定。
- 日本はブラジルの人材育成のため,今後3年間で約900名の伯研修員を受入れ。デジタル放送,防災,バイオテクノロジー,農業研究,海洋学・海洋科学等の分野での二国間協力を歓迎。
- 衛星,宇宙,原子力,情報通信技術分野における二国間協力の可能性を確認。原子力の平和利用に係る二国間協定交渉の進捗に関心。「国境なき科学」計画を通じた両国の人的交流促進を期待。ブラジル人学生に対する日本語教育支援促進の取組を確認。
- 2015年は日伯修好通商航海条約締結120周年,両国にとって記念すべき年であることを確認。在ブラジル日本人及び在日ブラジル人コミュニティに対する支援の重要性を再確認。教育,司法,領事関連等の分野における協力の継続を確認。ブラジル一般旅券所持者への数次査証の導入の決定,日本の一般旅券所持者に対する査証緩和の決定を歓迎。
- ブラジルは2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催に協力。日本は「Sport for Tomorrow」プログラム推進の重要性を強調。オリンピック・パラリンピック栄養プロセスにおける協力を確認。
2 国際場裏での協力
- WTOとの協力を継続。ドーハ・ラウンド交渉の成功に向けた努力継続。
- 世界経済の押し上げ及び雇用創出におけるG20の重要な役割を強調。
- G4を通じた常任・非常任の拡大を含む国連安保理改革の早期実現。
- 軍縮・不拡散,持続可能な開発,環境,気候変動,人権,国際平和・安全,世界経済の分野における緊密な連携及び協力強化に堅くコミット。
- ジェンダー・エンパワーメントについてコミット。ブラジルは,日本が推進する「女性が輝く社会」のビジョンを歓迎。
- 国際協調主義に基づく「積極的平和主義」の立場から、国際社会の平和と安定及び繁栄にこれまで以上に貢献していく決意を表明。ブラジルは、日本が世界の平和と安定及び繁栄のため、引き続き重要な役割を果たしていくことへの期待を表明。
- 国際紛争が武力ではなく国際法に則って平和裏に解決されることを確保する必要性を強調。
- NPT及び2010年NPT行動計画に対するコミットメントを改めて表明。
- 北朝鮮による核兵器及び弾道ミサイルの開発継続への懸念を表明。北朝鮮に対して,拉致問題解決への具体的行動を強く呼びかけ。
- シリア情勢への深刻な懸念を表明。
- アジア中南米協力フォーラム(FEALAC)の更なる発展を支持。ラテンアメリカ・カリブ諸国共同体(CELAC)の重要性を評価。ブラジルは,ポルトガル諸国共同体(CPLP)への日本のオブザーバー参加を歓迎。