エルサルバドル共和国
日・エルサルバドル首脳会談
本29日午後6時15分頃から約40分間,安倍晋三内閣総理大臣は,公式訪問で訪日中のナジブ・アルマンド・ブケレ・オルテス・エルサルバドル共和国大統領(H.E.Mr.Nayib Armando Bukele Ortez, President of the Republic of El Salvador)と首脳会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。会談には,西村明宏内閣官房副長官,木原稔内閣総理大臣補佐官他が同席しました。また,首脳会談及び共同記者発表後,安倍総理大臣主催の夕食会が和やかな雰囲気の中で行われ,両国関係の幅広い話題に会話が及びました。なお,共同記者会見の冒頭,安倍総理から,本日の中曽根元総理の逝去に対する哀悼の意を表明しました。
1 冒頭
(1)安倍総理大臣から,2006年以来13年ぶりとなるエルサルバドルからの大統領訪日を歓迎,日本とエルサルバドルは基本的価値を共有するパートナーである旨強調するとともに,ヤマハ販売店のオーナーも務めた知日家のブケレ大統領との間で,友好関係の発展や地域情勢について話し合いたい旨述べました。
(2)ブケレ大統領から,日本とエルサルバドルの間には85年近い友好関係の歴史があり,日本からの支援に感謝している旨述べました。
2 二国間関係
(1)安倍総理大臣から,先日の即位礼正殿の儀へのウジョア副大統領の参列や今年9月の「世界津波の日」高校生サミットへのエルサルバドルからの参加など両国間の様々な交流が行われたが,今回の訪問が弾みになることを期待する旨述べました。
(2)また,安倍総理大臣から,エルサルバドルの持続的な開発を促進するため,特に東部地域開発を中心とした物流インフラ,産業振興及び人材育成に資する協力を行っていきたい旨述べました。
(3)さらに,安倍総理大臣から,法の支配に基づく自由で開かれた海洋秩序は中南米を含む国際社会全体の安定と繁栄の礎であるとし,そのような考えの下,日本は,「自由で開かれたインド太平洋」(FOIP)というビジョンの実現に取り組んでいる旨伝えました。
(4)これに対し,ブケレ大統領から,日本の規律やモラルを模範としたい,アニメを含む日本文化はエルサルバドルでもよく知られている,エルサルバドルは小さな国だが,日本の良きパートナーでありたい旨述べました。
(5)また,ブケレ大統領から,かつての空港整備に係る日本の支援に対する謝意を表明し,近年の港湾整備を含む東部地域開発に係る日本の支援や調査にも言及し,引き続き連携していきたい旨述べました。