メキシコ合衆国
日・メキシコ首脳会談


1 冒頭,安倍総理から,ペニャ・ニエト大統領との4度目の会談の実現を嬉しく思う,進出日本企業数が中南米最多の1,100社を超える等,飛躍的に拡大する経済関係はじめ,両国関係が幅広い分野で大きく進展している旨述べました。
また,安倍総理から,9月のメキシコ地震被害に改めてお悔やみとお見舞いを述べるととともに,日本国政府が派遣した国際緊急援助隊の活動によって,両国の絆は一層深化したとして,今後も効果的な支援を行っていきたいと述べました。これに対し,ペニャ・ニエト大統領から,安倍総理との再会を喜ぶとともに,国際緊急援助隊派遣を通じ,日本が示した連帯に深く感謝する,その活動はメキシコ政府・国民の心を強くとらえた旨述べました。また先般の総選挙での勝利に祝意を表しました。
2 安倍総理から,昨日のTPP閣僚会合で大筋合意に至ったことを歓迎し,共に自由貿易の旗手として,早期発効に向けて引き続き緊密に連携したい旨述べました。これに対し,ペニャ・ニエト大統領はTPP11の進展を祝いたい,TPP11として進められるよう,メキシコとしても努めてきたと述べました。
さらに,ペニャ・ニエト大統領から,NAFTAの再交渉について言及があったことを受け,安倍総理から,NAFTAの再交渉において,メキシコ進出日本企業に悪影響が出ないよう配慮いただいていることに感謝したいと述べました。
3 さらに,安倍総理から,北朝鮮に関し,メキシコ政府が駐メキシコ北朝鮮「大使」を国外退去させるなどの毅然とした対応をとったことを評価しつつ,あらゆる手段を通じた圧力を最大限高めるべく,メキシコと引き続き連携したいと述べ,拉致問題解決についても理解と協力を求めました。これに対し,ペニャ・ニエト大統領から,メキシコとしてもこれまでも北朝鮮を非難してきた,メキシコの行動が中南米の他の国も同様の行動をとるきっかけとなったと考えると述べました。
4 両首脳は,この他,国際場裡の協力等についても意見交換をしました。また,両首脳は,本年が日本人メキシコ移住120周年,来年が外交関係樹立130周年であることから,これを機に両国関係を一層盛り上げていくことを確認しました。