グアテマラ共和国

令和3年7月16日
茂木外務大臣とグアテマラ外相の様子
発言する茂木外務大臣
会場の様子

 グアテマラ共和国を訪問中の茂木敏充外務大臣は、現地時間7月16日午後0時30分(日本時間17日午前3時30分)から約2時間20分にわたり、第4回日・中米統合機構(SICA)外相会合を対面及び一部オンラインで実施したところ、概要は以下のとおりです。

  1. SICA議長国グアテマラのブロロ外相から、11年ぶりとなる日・SICA外相会合の開催は喜ばしく、両者の関係を一層強化していきたいと述べました。茂木大臣からは、中米諸国が独立200周年を迎える佳節にSICA各国外相との会合を開催できることは喜ばしい、ポスト・コロナの国際秩序等について率直に意見交換をしたいと述べました。SICA各国から、茂木大臣の中米訪問を歓迎するとともに、日本との良好な関係、これまでの日本からの支援に対する謝意が表明されました。また、東京オリンピック・パ ラリンピックの開催を歓迎し、大会の成功への祈念が述べられました。
  2. 茂木大臣とSICA各国外相は、新型コロナ感染症対策、防災、気候変動、環境、中米移民問題、雇用、ポストコロナの経済等について意見交換しました。茂木大臣からは、新型コロナ感染症対策としての医療関連機材の供与、コールドチェーン整備「ラスト・ワン・マイル支援」を行っていることを説明しました。また、昨年のハリケーン「イータ」及び「イオタ」の被害へのお見舞いを述べた上で、日本が防災分野での経験を踏まえて、ハリケーンや地震などの災害リスクを抱える中米の防災能力強化を支援していることを説明し、さらに、中米移民問題の根本原因である貧困、治安、災害等の分野での支援など日本の取組について説明しました。SICA各国外相からは、新型コロナ感染症や気候変動等の問題がSICA諸国に及ぼす深刻な影響を強調しつつ、日本が中米各国に示してきた連帯、日本の支援に対する謝意が表明されました。
  3. 茂木大臣から、福島第一原発のALPS処理水の海洋放出の基本方針について説明し、日本はIAEAとも緊密に連携し、科学的根拠に基づいた適正なプロセスを踏んで、国際基準から見て安全な方法で対応する旨説明し、SICA諸国の理解を得ました。
  4. 北朝鮮、東シナ海・南シナ海等の地域情勢、国際場裡の協力についても話し合われました。茂木大臣から、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の実現に向けた日本の取組を紹介し、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化に向けて連携していくことを呼びかけ、賛同が得られました。また、茂木大臣から、拉致問題の即時解決に向けた理解と協力を求めました。日本とSICA諸国が国際場裡で引き続き連携していくことが確認されした。
    [参考]中米統合機構(SICA)

     エルサルバドル、グアテマラ、コスタリカ、ニカラグア、パナマ、ベリーズ、ホンジュラス、ドミニカ共和国の8か国から構成される中米の地域協力の枠組み。地域の経済社会統合を図り、平和・自由・民主主義・開発を達成させることを目的としており、日本は域外オブザーバーとして協力を進めている。


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