キューバ共和国

平成28年6月7日
大島衆議院議長表敬
山崎参議院議長表敬
岸田外務大臣との会談
 5月31日(火曜日)から6月4日(土曜日)まで,ミゲル・ディアスカネル・ベルムデス・キューバ国家評議会第一副議長兼閣僚評議会第一副議長一行が外務省の閣僚級招へいにより日本を訪問したところ,その概要と評価は以下のとおりです。

1 主要日程

(1)5月31日(火曜日)

  • 日キューバ経済懇話会との懇談

(2)6月1日(水曜日)

  • 日キューバ友好議員連盟主催朝食会
  • 広島視察(平和記念公園・資料館訪問,被爆者との面談,慰霊碑参拝・献花,広島市長表敬)

(3)6月2日(木曜日)

  • 山崎参議院議長表敬
  • 安倍総理表敬
  • 麻生副総理表敬
  • 駐日キューバ大使主催歓迎レセプション

(4)6月3日(金曜日)

  • 岸田外務大臣との会談
  • 大島衆議院議長表敬

(5)その他,視察

 NEC及びパナソニックのショールーム,新幹線,東京ドーム,読売巨人軍等を視察・訪問し,日本の技術,スポーツ交流等について意見交換を行った。

2 主な表敬・会談

(1)安倍総理表敬(2日午後)

(2)麻生副総理表敬(2日午後)

 ディアスカネル第一副議長より,訪日目的の一つは二国間の経済通商関係の強化であるとして,日本との貿易・投資関係の強化に期待が表明された。また,同第一副議長からは,米国の対キューバ制裁終了の必要性に関する決議への日本の支持及び経済協力,災害復興支援等,キューバの社会経済開発に資する日本の協力に対して謝意が表明された。
 麻生副総理からは,ディアスカネル第一副議長の初の訪日に歓迎の意を表明するとともに,企業の投資先及び観光の面で多くの日本人がキューバを魅力的と考えている旨言及しつつ,互いに協力し,二国間関係を発展させていきたい旨述べた。また,双方は,米国の対キューバ制裁,二国間の経済関係等について意見を交わした。

(3)岸田外務大臣との会談

3 評価

(1)新たな段階に入った二国間関係の更なる強化

 2014年の日・キューバ交流400周年,2015年の岸田外務大臣による日本の外務大臣として初のキューバ訪問を受けて日・キューバ関係が緊密化する中でのディアスカネル第一副議長の初の訪日により,総理,副総理,衆議院議長及び参議院議長への表敬,外相との会談,日・キューバ友好議員連盟との懇談等,ハイレベルな交流が実現し,同第一副議長との人的関係を築き,日・キューバ関係の更なる強化に向けて大きな弾みとなった。

(2)日本企業のキューバ進出支援

 キューバと米国との外交関係の再開を受けて日本企業のキューバ市場に対する関心が高まる一方,二重通貨制度,直接雇用,事務所開設要件等が日本企業のキューバ進出の障壁となっている。日本側からは,キューバに対する日本企業の関心の高さ,日本企業の進出がキューバの開発に資することを伝達しつつ,キューバ政府に対してビジネス環境の改善を求めた。同第一副議からは,日本企業の技術・品質力を高く評価しているとして,キューバの開発促進に向けた日本企業の進出に期待が表明された。

(3)核廃絶に向けた協力

 ディアスカネル第一副議長は岸田外務大臣との会談において,全世界の人々が広島を訪問し,そこで何が起こったのかを知ってほしい旨発言。同第一副議長の発言は,核廃絶に向けたキューバ政府の強い意志の現れであり,日・キューバ両国は,核兵器のない平和な世界の実現に向けた気運を高めていくことで一致した。


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