岸田外務大臣

平成25年6月1日
 本1日午前11時から約25分間、横浜において、岸田文雄外務大臣は、エル・オトマニ・モロッコ王国外務・協力相(H.E. Mr. Saad Dine El Otmani、 Minister of Foreign Affairs and Cooperation of the Kingdom of Morocco)との間で日・モロッコ外相会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。なお、エル・オトマニ大臣は、本1日より3日まで開催中の第5回アフリカ開発会議(TICADV)に参加するため来日中です。

1.  冒頭、岸田大臣から、エル・オトマニ大臣の訪日を歓迎するとともに、皇室・王室関係に代表される良好な二国間関係を基礎に、今後、多くの分野で協働できる旨、また「アラブの春」後のモロッコの民主化の歩みはアフリカ・中東・マグレブ地域の模範となる旨述べました。

2.  これに対してエル・オトマニ大臣より、これまでの青年海外協力隊を含む我が国の支援に深い感謝の意が表されるとともに、TICADVを機に日・モロッコ関係を一層強化したい旨述べました。また、アルジェリアのイナメナスでの人質事件に関し、哀悼の意を述べつつ、地域の平和と安定においても協力関係を構築したい旨、さらには、日・モロッコ合同委員会が副大臣レベルに格上げされたことにも触れつつ、経済関係をより一層強固なものにしたい旨述べました。

3.  これに対し、岸田大臣より、我が国がモロッコに対して、基礎教育セクターへの支援やリン鉱石運送用鉄道のリハビリに関する調査の実施を決定した旨伝達するとともに、太陽光や風力エネルギー分野などの国家プロジェクトにおいて、我が国の優れた技術が活用されることを期待する旨述べました。また、第3回日モロッコ合同経済委員会の早期開催や、本年12月に東京で予定される第3回日アラブ経済フォーラムへの参加を呼びかけました。さらに、岸田大臣より、2011年の東日本大震災以降継続する我が国産品に対するモロッコ政府の輸入規制措置の撤廃又は一層の緩和を要請しました。

4.  エル・オトマニ大臣は、モロッコと西アフリカ地域の緊密な関係にも触れつつ、西アフリカ進出の拠点としてのモロッコの意義をアピールするとともに、日・モロッコ・アフリカ間の三角協力の強化・促進に高い関心が示されました。

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