安倍総理大臣

平成25年8月26日
ジャービル首相との会談<br>(写真提供:内閣広報室)
ナッワーフ皇太子との会談<br>(写真提供:内閣広報室)
ガーニム国民議会議長との会談<br>(写真提供:内閣広報室)

 8月26日(月曜日),安倍総理はクウェートを訪問したところ,主な行事,概要・成果は以下のとおり。

1.主な行事等

(1)ジャービル首相主催歓迎式典・歓談
(2)ナッワーフ皇太子との会見
(3)ガーニム国民議会議長との会談
(4)クウェート商工会議所主催経済セミナーでの冒頭発言
(5)イスラム遺産美術館視察
(6)ジャービル首相との会談,署名式,晩餐会

2.概要・成果

(1)ジャービル首相主催歓迎式典・歓談

 安倍総理は,バヤーン宮殿にて,ジャービル首相主催歓迎式典に出席。その後の歓談にて,双方は,二国間関係や地域情勢につき意見交換を実施。

(2)ナッワーフ皇太子との会見

 

 安倍総理は,バヤーン宮殿にて,ナッワーフ皇太子と約45分にわたり会見。双方は,2007年のクウェート訪問で確認した重層的な関係を更に発展させ,エネルギーのみならず,政治・安全保障,経済,教育,農業,保健分野など,多くの分野で協力を進展させ,「包括的なパートナーシップ」を構築することで一致。さらに,本会見の終了後,安倍総理からナッワーフ皇太子に民間企業のトップを紹介し,適宜懇談を実施。

(3)ガーニム国民議会議長との会談

 安倍総理は,国民議会にて,ガーニム国民議会議長との会談を実施。安倍総理から,本年のクウェート国民議会の設立50周年を祝するとともに,東日本大震災後のクウェートからの温かい支援に謝意を表明。これに対し,ガーニム議長からは,震災後の支援は当然のことをしたまでで,湾岸戦争時の日本からの支援は決して忘れない旨発言。また,双方は,日本企業の進出に期待感を示しつつ,クウェートの国家再開発に官民を挙げて協力することの重要性を確認。さらに,双方は,友好議員連盟の交流等を通じて,議会間交流も進めていきたいとの点で一致。

(4)クウェート商工会議所主催経済セミナーでの冒頭発言

 安倍総理は,クウェート商工会議所主催経済フォーラムに出席し,冒頭挨拶を実施。その中で,安倍総理は,クウェートの初期インフラの整備に貢献した日本が,クウェートの国家再開発に官民を挙げて貢献したいと述べるとともに,両国の官民の相互交流を通じて,両国の経済関係の更なる進展を期待する旨述発言。また,安倍総理は,震災後のクウェートからの支援に謝意を表明しつつ,クウェートの支援で購入された三陸鉄道の新車両にクウェートの国章が描かれていることを紹介。

(5)イスラム遺産美術館視察

 安倍総理は,クウェート・イスラム遺産美術館を視察し,同美術館の館長であるフッサ王女に出迎えられ,同美術館についての説明を受けるとともに,コーランの写本やイスラム美術品の展示等を視察。

(6)ジャービル首相との会談,署名式,晩餐会

ア.冒頭

 安倍総理は,ジャービル首相との間で約1時間にわたり会談を実施。双方は,2007年の安倍総理のクウェート訪問で確認した重層的な関係を更に発展させ,エネルギーのみならず,政治・安全保障,経済,教育,農業,保健分野など,多くの分野で協力を進展し,「包括的なパートナーシップ」を構築することで一致。

イ.地域情勢

 双方は,シリア,イラン,イラク,中東和平等,中東地域情勢につきそれぞれの立場を述べつつ幅広く意見交換を実施。

 

ウ.二国間関係

(ア)「協働」:中東地域の安定に向けた貢献
●安倍総理より,日本としても中東地域の安定に一層の政治的役割を果たしていく考えを示し,この関連で,双方は,政府間合同委員会の早期開催,外務省間政策対話の強化,外交・防衛当局間のハイレベルで安全保障対話の新設で一致。
(イ)「共生と共栄」:経済関係の拡大・深化
●双方は,クウェートの第2次5か年計画に基づく大規模インフラ整備に,技術・維持管理の両面で強みを有する日本が官民を挙げて協力することで一致したほか,水,エネルギー,交通分野のインフラ整備で協力することを確認。
●双方は,医療交流・協力,農業,原子力安全・災害管理,教育,人材育成分野の協力等,様々な分野での協力を歓迎。
(ウ)「寛容と和」:文化・人的交流の強化
●双方は,教育分野における二国間協力の進展及び文科省と高等教育省との間の覚書の策定を歓迎。
●安倍総理より,クウェート側の要請も踏まえ,外交・公用旅券所持者の外交・公用目的又は短期滞在目的の入国について相互査証免除に向け,検討している旨述べ,先方はこれを歓迎。

エ.その他

●クウェートが来年のGCC議長国であることから,双方は,日本とGCC諸国との間で閣僚級の戦略対話を可能な限り早期に開催することで一致し,さらに,日GCC・FTA交渉の再開の重要性を再確認。

(政府間の会談終了後,安倍総理と共にクウェートを訪問した民間関係者を交えつつ,約30分間意見交換を実施。)

オ.署名式

 会談後,安倍総理とジャービル首相の立ち会いの下,以下の2つの文書の署名式を実施。

(ア)高等教育・科学研究分野の協力に関する文部科学省と高等教育省との覚書
(イ)クウェート国家開発政策対話に関する外務省・経済産業省・国土交通省と最高計画開発会議事務局との覚書

カ.ジャービル首相主催晩餐

 安倍総理は,ジャービル首相に日本の果物(梨,ハウスみかん,マスカット,夕張メロン等)を紹介しつつ贈呈。贈呈された果物は午餐の場で振る舞われ,出席者の好評を博した。

日本とクウェート国との間の安定と繁栄に向けた包括的パートナーシップの強化に関する共同声明骨子(PDF))PDF仮訳(PDF)PDF英文(PDF))PDF



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