安倍総理大臣

平成25年6月17日
(写真提供:内閣広報室)
 17日午後2時30分(日本時間17日22時30分)頃から約30分間,G8サミット出席のために英国ロック・アーンを訪問中の安倍総理は,ハーパー加首相との間で日加首脳会談を行ったところ,概要以下のとおり。

1.日加関係総論

 冒頭,安倍総理から,再びハーパー首相と共に仕事ができることを嬉しく思う,日本とカナダは基本的価値を共有するアジア太平洋地域のパートナーであり,経済や安全保障の二国間の課題やアジア太平洋地域情勢につき連携・協力を進めていきたい旨述べた。また,安倍総理から,2006年に初めてお会いした時に提起頂いたハーグ条約は,5月に国会の承認が得られ,6月12日には国内実施法も可決・成立した旨述べた。これに対しハーパー首相から,2007年のハイリゲンダム・サミット以来の再会を果たせて嬉しく思うと述べるとともに,ハーグ条約のニュースは良いお話である旨応じた。

2.経済

 安倍総理から,日本は7月からTPP交渉に参加することになっている,TPPや日加EPA等を通じて,貿易・投資を拡大していきたい旨述べた。また,安倍総理から,低廉且つ安定的なLNGの日本向け輸出が,インフラ整備等の進展により,早期に実現することを期待する旨述べた。これに対しハーパー首相から,TPPと日加EPAについては総理と同意見である,LNGに関しては,現在プロジェクトが進められているが,総理のおっしゃるとおりになることを希望している旨述べた。
また,ハーパー首相から,日本の経済プログラムに大変関心を持っている,非常にアグレッシブな政策であり,成功をお祈りしている,この後のG8サミットで話を聞かせて頂くことを楽しみにしているとの発言があった。

3.安全保障

 安倍総理から,厳しさを増すアジア太平洋地域の安全保障環境を踏まえ,カナダとの安全保障面での協力を大変重視していると述べた上で,次回の日加次官級「2+2」対話を近いうちに開催すべく調整を進めていきたい,また,日・加物品役務相互提供協定(ACSA)の交渉を加速させていきたい旨述べた。これに対し,ハーパー首相から,そういう方向で進めていきたいとの反応があった。

4.北極に関する協力

 安倍総理から,北極評議会の議長国でもあるカナダとは,北極に関する協力を積極的に進めたく,まずは当局間の意見交換を強化したい旨述べ,ハーパー首相からも賛意が示された。

5.地域情勢

 両首脳は,シリア情勢や,中国,北朝鮮等のアジア太平洋地域情勢について意見交換を行った。


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