安倍総理大臣

平成25年9月13日
 グルバングルィ・ベルディムハメドフ・トルクメニスタン大統領は、9月11日から13日まで、公式実務訪問賓客として我が国を訪問したところ、主な行事及び概要は以下のとおり。

I.日程

(1)11日、安倍総理大臣との首脳会談、署名式及び共同記者発表、夕食会。

(2)12日、日本トルクメニスタン友好議員連盟メンバーによる大統領表敬、天皇陛下との御会見及び午餐会、奥田国際協力銀行(JBIC)代表取締役総裁・坂東日本貿易保険(NEXI)理事長及び西岡ロシアNIS貿易会(ROTOBO)会長による表敬、日本トルクメニスタン・フォーラムの開催。

(3)13日、米倉経団連会長主催朝食懇談会、「JATA旅博2013」の視察。

II.概要(主な個別行事)


1.日・トルクメニスタン首脳会談
(1)安倍総理から,日本は,トルクメニスタンとの協力を重視しており,日本の高い技術と人材育成でトルクメニスタンの経済発展に協力していきたい旨述べ,今回の訪日を契機に議員間交流を含め幅広いパートナーシップの関係を構築したい旨述べた。これに対し、ベルディムハメドフ大統領から,今回の訪日を、文化面を含めた両国の協力関係拡大の契機としたい旨述べるとともに,2020年五輪東京招致決定への祝意が表された。

(2)経済分野では、ベルディムハメドフ大統領から,天然ガスの加工等における日本企業との関係強化に加え,輸送やインフラ等の分野においても高い技術を有する日本との協力に強い期待が示された。これに対し、安倍総理から,今回の大統領訪日中,日本企業が化学プラント建設で総額約1兆円に上る契約や枠組み協定に署名する運びとなったことに歓迎の意を表するとともに,日本政府としてもこれを支援していく旨述べた。

(3)また、両首脳は,アフガニスタン及び中央アジア地域の安定に向けて日本とトルクメニスタンが協力を強化していくこと、「中央アジア+日本」対話の枠組みを通じた協力を一層強化していくことで一致した。

(4)首脳会談後の二国間文書の署名式では、「日本国とトルクメニスタンとの新たなパートナーシップに関する共同声明(PDF)PDF」、「技術協力協定」をはじめ、6つの文書(PDF)PDFへの署名が行われた。

2.日本トルクメニスタン友好議員連盟メンバーによる大統領表敬
12日朝、小坂憲次参議院議員(友好議員連盟会長)、小池百合子衆議院議員(同副会長)、森英介衆議院議員(同副会長)、猪口邦子参議院議員(同副会長)、山本順三参議院議員(同幹事)が大統領を表敬し、両国間の議会間交流の強化について意見が交わされた。
3.「日本トルクメニスタン・フォーラム~協力発展のより良き展望~」
(1)12日夜、帝国ホテルにおいて、ベルディムハメドフ大統領、麻生副総理兼財務大臣兼金融担当大臣の出席の下、日本側から約250名、トルクメニスタン側から約50名が参加し、日本トルクメニスタン・フォーラムが開催された。

(2)冒頭、小林日本トルクメニスタン経済委員会会長の開会挨拶、ベルディムハメドフ大統領によるプレゼンテーション、麻生副総理兼財務大臣兼金融担当大臣によるスピーチ(PDF)PDF、西岡ロシアNIS貿易会会長挨拶、小坂日本トルクメニスタン友好議員連盟会長による挨拶(PDF)PDFが行われた。

(3)続いて行われた署名式では、日本企業によるトルクメニスタンでのプラント建設等に係る契約や枠組み協定、馬に関する協力、科学技術に関する協力、大学間交流及び協力といった文化・人文分野における文書、マネーロンダリング及びテロ資金供与に関する情報交換枠組みに関する文書等、15の文書への署名が行われた。

4.日・トルクメニスタン外相会談
(1)冒頭、岸田大臣より,今回の大統領訪日が弾みとなり,二国間関係が新たな段階に発展していくことを期待している,引き続き,地域の安定と発展,国際的な諸課題の解決に向けて協力していきたい旨述べた。

(2)メレドフ副首相より,2020年五輪東京招致決定への祝意の表明があり,本年5月の在京トルクメニスタン大使館開設に触れつつ,日本との新たなパートナーシップ構築を重視している旨,順調に進展している経済・貿易関係について,両国に存在する潜在性を発揮して更に発展させたい旨述べた。これに対し,岸田大臣は,日本技術の導入と人材育成を通じて,トルクメニスタンの経済発展を支援していきたい旨述べた。

(3)岸田大臣から,日本が重視する「中央アジア+日本」対話・外相会合へのメレドフ副首相の貢献を高く評価したところ,メレドフ副首相は,アフガニスタンの安定化を含め,「中央アジア+日本」対話の枠組みを通じて地域協力をともに推進していきたい旨述べた。

(4)その他,両大臣は,国際場裡における協力を一層深めていくことで一致し,東アジアをはじめとする地域情勢についても意見交換した。

5.その他の同行随員による行事
(1)赤羽経産副大臣とムハメドフ副首相兼大統領府長官・閣僚会議議長、ホジャムハメドフ副首相(石油・ガス担当)、エゲレーエフ副首相(インフラ担当)、イタルマゾフ副首相(工業・化学・漁業担当)との会談

(2)小渕財務副大臣とサディコフ財務大臣、ジャパロフ中銀総裁との会談

(3)丹羽文部科学政務官とヌルムラドヴァ副首相(文化・マスコミ担当)、トイルィエフ副首相(科学・教育・保健・ハイテク・技術革新担当)との会談

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