ODAと地球規模の課題
「P4Gコペンハーゲン・サミット2018」への河野外務大臣の出席



10月20日午前(現地時間,日本時間同日午後),デンマーク・コペンハーゲンを訪問中の河野太郎外務大臣は,ラスムセン・デンマーク首相主催「P4Gコペンハーゲン・サミット2018」に出席し,セッション1「持続可能な未来に向けたグローバルリーダーシップ」においてスピーチを行ったところ,概要は以下のとおりです。
1 冒頭,河野大臣から,北朝鮮による全ての大量破壊兵器及びあらゆる射程の弾道ミサイルの完全な,検証可能な,かつ,不可逆的な廃棄に向けた国際社会の支持に謝意を表明するとともに,関連安保理決議の完全な履行の重要性を訴えました。
2 その上で,日本が,冷戦後の多様で複雑な地球規模課題に対応するため,「人間の安全保障」の考え方に基づき,SDGs(持続可能な開発目標)採択以前から「誰ひとり取り残さない」社会の実現に向けて取り組んできた実績を強調しつつ,国際社会は厳しい現実から目を背けるべきではなく,2030年までのSDGs達成に向けて必要な資金ギャップを埋めるため,国際連帯税を含む革新的資金調達のあり方を真剣に検討する必要がある旨訴えました。
3 さらに,河野大臣は,官民連携強化を目的として2018年に設立されたP4Gへの支持を表明するとともに,ラスムセン首相を含む北欧諸国の首脳がSDGsを推進すべくイニシアティブを発揮していることに敬意を表し,来年9月にニューヨークで開催されるSDGs首脳級フォローアップ会合に向けて,P4Gとの協力関係を強化し,SDGs実現に向けた具体的取組を加速化していく決意を改めて表明しました。
4 このほか,同セッションでは,ラスムセン首相,文在寅韓国大統領,ムラトゥ・エチオピア大統領,フック・ベトナム首相,ルッテ・オランダ首相らが,持続可能な未来を実現するための具体的な方策について発言を行いました。
【参考】「P4Gコペンハーゲン・サミット2018」
P4G(Partnering for Green Growth and the Global Goals 2030)は,環境に優しい経済成長とSDGs実現のため,官民連携強化を目的として2018年に設立されたネットワーク。今回のサミットには,P4Gメンバー国であるデンマーク,オランダ,ベトナム,韓国,バングラデシュ,エチオピアの他,世界経済フォーラム(WEF)等経済界の要人が出席。