国連外交

平成28年9月19日
1 9月19日(月曜日)午後6時から午後7時40分まで国連本部内において,我が国の他,ドイツ,ノルウェー,WHO共催の下,保健サイドイベント「国際的な健康危機:教訓の実施」が開催されました。我が国からは塩崎恭久厚生労働大臣が出席し,安倍総理のスピーチを代読しました。
2 本サイドイベントでは,2014年から2015年にかけて一万人を越える死者を出し,国際社会に大きな衝撃を与えた西アフリカにおけるエボラ出血熱流行を教訓とし,国際社会による公衆衛生危機への予防,備え,そして対応能力の強化について議論がなされました。

3 安倍総理のスピーチは,本年5月のG7伊勢志摩サミットや8月のTICADVIを通じ国際保健の議論を安倍総理が主導してきた立場から,「国際保健のためのG7伊勢志摩ビジョン」や「UHC in Africa」などに触れつつ,WHO改革,国際機関間の連携,迅速な資金動員を可能とする資金メカニズムの構築が公衆衛生危機の備え・対応において重要と主張しました。また,日本がこれまで「人間の安全保障」の実現の観点から主張してきた「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)」の達成に向けた各国の保健システムの強化は,将来の公衆衛生危機への予防・備えにもつながると主張しました。更に,一年前の国連総会における保健サイドイベントにおいて,安倍総理が保健システム強化のためには国際社会が連携して取り組む必要があると述べたことに触れ,国際社会においてUHCに向けた連携の枠組み「International Health Partnership for UHC2030」が立ち上がったことを歓迎しました。

4 第1部では,この他潘基文国連事務総長の冒頭挨拶に続き,共催者を代表し,ソールベルグ・ノルウェー首相,ミュラー独経済協力相及びチャンWHO事務局長が登壇しました。

(参考)登壇者,パネリスト(発言順)

【第1部】
潘基文国連事務総長
ソールベルグ・ノルウェー首相
ミュラー独経済協力相
塩崎恭久厚生労働大臣
チャンWHO事務局長
キム世銀総裁
シィ国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)事務総長
ウィティー・グラクソ・スミスクライン社CEO
リュウ国境なき医師団会長
(司会)ナバロ国連事務総長特別代表 

【第2部】    
サラマWHO事務局次長
エヴァンス世銀部長
エリアス・ビル&メリンダ・ゲイツ財団国際開発プログラム理事長
ロッティンゲンCEPI・CEO代行 他

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