国際保健

平成27年9月29日
(写真提供:内閣広報室)
(写真提供:内閣広報室)
1 9月28日(月曜日)午前10時30分(日本時間28日午後11時30分)から約100分間,ニューヨークの国連本部会議室において,保健サイドイベント「UHCへの道筋~ポスト2015期の開発における公平な国際保健と人間の安全保障の推進~」を,我が国主催(共催:リベリア,セネガル,タイ,フランス,世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド),WHO,世界銀行)により実施しました。
本サイドイベントでは,「持続可能な開発のための2030アジェンダ」における保健システム強化,ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)実現の重要性が強調され,出席者一同が,保健分野に対する支持を表明しました。
安倍総理は冒頭セッションで,(1)公衆衛生危機に対応するためのグローバル・ヘルス・ガバナンスの強化,(2)ユニバーサル・ヘルス・カバレッジの達成が国際保健分野における2つの大きな課題であり, 日本としても9月11日に健康・医療戦略推進本部で決定した「平和と健康のための基本方針」を踏まえ,日本が有する経験・知見を活用し,これら課題に取り組んでいく旨述べました。また上記(1),(2)において共通の鍵となる保健システム強化のためには国際社会がアライアンスを組んで取り組む必要があると述べ,日本としても関係する国際的な議論において主導的な役割を果たしていく考えを示しました。
 
2 第1部では,UHCは途上国におけるヘルス・リスク縮減をどのように実現できるか,また,UHC推進におけるドナーの役割に焦点をあて,サーリーフ・リベリア大統領,プラユット・タイ首相,コル=セック・セネガル保健大臣,チャンWHO事務局長,オショテメインUNFPA事務局長,デコット仏外務省グローバリゼーション・開発・パートナーシップ総局長が発言を行いました。このセッションを通じ,UHCの推進によって,エボラ出血熱の蔓延といったヘルス・リスクの低減や,「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の達成に繋がる役割が強調されました。
 
3 第2部では,三大感染症や母子保健から非感染性疾患までを含む様々な保健課題への取組に際するメカニズムとしてのUHCをテーマとして,ニェンスワ・リベリア保健副大臣,田中JICA理事長,ホーヴェン独経済協力開発省局長,ハンセン世銀副総裁,マルティネス=ソリマンUNDP政策プログラム支援局長,ンジャイUNICEF次長,デュガン・プロダクト(RED)CEO,メルンガGFANメンバー(市民社会)がパネリストとして議論が行われました。ここでは, UHCや保健システム強化に関する取組や,それらが人々に与える影響について,各国・各機関の活動と絡めた言及が行われました。
 
4 最後にダイブル・グローバルファンド事務局長が総括発言を行い,安倍総理の保健分野に対するコミットメントと今時イベント開催に対する謝意が表明され,ユニバーサル・ヘルス・カバレッジは,健康で教育を受けた人々なくして貧困や環境問題等を解決することはできないという観点からもSDGsを下支えするものであり,人間の安全保障の実現に欠かせないと述べ,12月に日本で開催されるグローバルファンド増資準備会合や,来年G7伊勢志摩サミット及びTICADが非常に重要な意味を有すると述べました。


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