ODAと地球規模の課題

平成26年11月18日

1 概要

(1)総論

  • ア 11月4日から8日,岡山においてステークホルダーの主たる会合,また,10日から12日,愛知・名古屋において閣僚級会合及び全体のとりまとめ会合の形で,「持続可能な開発のための教育(ESD)世界会議」が,我が国及び国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)の共催により開催された。
  • イ これらの会議には,150の国・地域から,76名の閣僚級をはじめとする政府関係者が参加したほか,ユネスコ国内委員会,国際機関,教育関係者,市民社会等,広範なステークホルダーが出席した。我が国からは,皇太子同妃両殿下に御出席いただくとともに,下村文科大臣,丹羽文科副大臣に加え,外務省,文科省,環境省等から政府関係者が出席した。

(2)内容

  • ア 今次会議は,全体会合,閣僚級のハイレベル・ラウンドテーブル,ESDと関連する諸課題をテーマとする数多くのワークショップから構成され,主に「持続可能な開発のための10年(DESD)」の成果に係る評価を行うとともに,2015年以降,どのようにESDを実施するかについて,様々な観点から議論が行われた。また,DESDの後継枠組であるグローバル・アクション・プログラム(GAP)が正式に打ち出されるとともに,本会議の成果として,「あいち・なごや宣言」(別添)が発表された。
  • イ 今次会議の成果文書については,専門家及び各地域代表から構成される委員会により宣言案起草が行われ,11月12日の最終会合において,今後の更なるESDの推進に向けて,各国政府,ユネスコを含む参加者が決意を表明すると共に,各ステークホルダーによる具体的に行動を呼びかける「あいち・なごや宣言」が採択された。

2 評価

  • (1)我が国主導により2005年から開始されたUNDESDを総括し,2015年以降のESD実施に向けて,我が国を含む多数の国から閣僚級を含め広範なステークホルダーが参集し,意見交換を行ったことはESDの地球規模での更なる推進に向け,大きな意義があった。
  • (2)成果文書たる「あいち・なごや宣言」では,GAPの実施に向けた各ステークホルダーの取組を勧奨することで一致しており,今後,我が国がESDの更なる推進において,ユネスコ/日本ESD賞を創設する等,引き続き主導的な役割を果たしていくことについての国際社会の期待が再確認された。

ODAと地球規模の課題へ戻る