G7

令和8年5月2日

 4月29日から30日まで、国光あやの外務副大臣は、G7開発大臣会合に出席するため、フランス共和国・パリを訪問したところ、概要は以下のとおりです。

1 G7開発大臣会合

議長国フランスのエレオノール・カロワ欧州・外務大臣付仏語圏・国際連携・在外仏人担当大臣と握手をする国光外務副大臣
G7開発大臣会合参加者の集合写真

(1)セッション:「互恵的パートナーシップに基づく新たな開発アプローチ」

 29日、国光副大臣は、互恵的パートナーシップに基づく新たな開発アプローチに関するセッションに出席し、国際援助はG7自身の課題解決と経済成長促進にも繋がる「将来への投資」であり、経済安全保障の観点を踏まえた戦略的なセクターにおける互恵的パートナーシップの推進を日本として強く支持する旨述べました。また、日本が70年を超える開発協力の歴史の中で、常にこの「互恵的パートナーシップ」を念頭に開発途上国の発展を支援してきた旨を強調した上で、G7として、全ての開発協力提供者が責任ある債権国として国際ルールやスタンダードを遵守した透明で公正な開発金融を行うよう引き続き取り組んでいく必要性を指摘しました。
 なお、本セッションでは、援助国・被援助国の関係を超えた互恵的パートナーシップについて各国から賛同が示されるとともに、引き続き、時代に即した新たな開発アプローチをG7がリードしていく点で一致しました。

(2)ワーキングランチ:「中東での危機の影響への対処」

 同日、国光副大臣は、中東での危機の影響への対処に関するセッションに出席し、その中で、エネルギー・資源の供給が滞ることの影響が、日本を含めたアジア地域において特に深刻であることから、新たな協力枠組み「アジア・エネルギー・資源供給力強靭化パートナーシップ(パワー・アジア)」(Partnership On Wide Energy and Resources Resilience Asia(POWERR Asia))を通じて、同地域におけるエネルギー・資源供給の強靱性の強化に貢献している旨紹介しました。また、世界全体の食料の供給への影響につき、引き続き、世界の食料生産の安定化に向けた議論に貢献するとともに、各国の状況に寄り添った協力を進めている点につき言及しました。
 なお、本ワーキングランチでは、現下の中東情勢がエネルギーや肥料のサプライチェーンに与える影響及びその対処について議論が行われました。

(3)セッション:「インフラ投資ギャップへの対処」

 同日、国光副大臣は、インフラ投資ギャップへの対処に関するセッションにおいて、リードスピーカーを務め、インフラ投資において同志国間で連携し、地域の自律性や強靱性を一層強化していくことは、地政学的な観点から重要である旨強調しました。その中で、日本は「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の実現に向け、開発協力を戦略的かつ効果的に活用し、質の高いインフラ整備を進めてきており、引き続き経済基盤の強化、官民一体での経済成長の機会創出、さらには地域の平和と安定のための連携拡大を通じ、FOIPの戦略的な進化に貢献し、同志国の関連する取組と相乗効果を生む取組を進めていく考えを述べました。また、質の高いインフラ整備にあたっては「質の高いインフラ投資に関するG20原則」に基づき、ハード及びソフト面での支援を両輪で進め、パートナー国の自律的な成長を後押ししていく考えを示しました。
 なお、本セッションでは、経済回廊を始めとする、連結性の強化及びバリューチェーンの構築のためのインフラ投資の重要性につき認識を共有するとともに、復興インフラの観点から、チョルノービリ原子力発電所の支援についても議論が行われました。

(4)公式行事:ブレンデッド・ファイナンスにおける慈善団体の関与

 4月30日、国光副大臣は、ブレンデッド・ファイナンスにおける慈善団体の関与に関する公式イベントに出席しました。本公式行事では、招待国・機関も交える形で、多様な主体の連携の重要性、ブレンデッド・ファイナンスを通じたリスクシェアにおける慈善団体の役割等について意見交換が行われました。

(5)セッション:より効率的な金融アーキテクチャ及びパートナー国の自律性・強靭性

 同日、国光副大臣は、より効率的な金融アーキテクチャ及びパートナー国の自律性・強靭性に関するセッションに出席しました。本セッションでは、招待国・機関も交える形で、国内資金動員の促進を含むパートナー国の自律性・強靭性強化のための方策について議論が行われました。

(6)ワーキングランチ:開発大臣会合からエビアン・サミットへの道程

 同日、国光副大臣は、開発大臣会合からエビアン・サミットへの道程に関するセッションに出席し、その中で、6月のサミットへ繋げたい本会合の成果として、新興ドナーを含む全ての開発協力提供者が、正確な援助データの公表や債務持続可能性を含め、国際ルールやスタンダードを遵守した開発協力を行う必要性、また、日本主導で策定した「質の高いインフラ投資に関するG20原則」に基づく質の高いインフラ投資の更なる推進について言及しました。
 なお、本ワーキングランチでは、招待国・機関も交える形で、今般の大臣会合において議論された「互恵的パートナーシップに基づく新たな開発アプローチ」を今後実践していく必要性や、援助の分散・断片化に連携して対応していく重要性につき、意見が一致しました。

(7)公式行事:脆弱国における自然災害への強靭性強化

 同日、国光副大臣は、脆弱国における自然災害への強靭性強化に関する公式イベントに出席し、防災インフラ整備等のハード面の対策と、早期警報システム等のソフト面の対策を一体として行う事前防災投資の必要性を強調するとともに、防災教育をはじめとする記憶の伝承と啓発活動の重要性について言及しました。さらに、日本は今後も仙台防災枠組に沿って、防災・減災、事前防災投資、「より良い復興」を推進し、防災の主流化に取り組んでいく旨表明しました。

2 二国間会談

 国光副大臣は、G7開発大臣会合の機会を捉え、出席者と会談等を行ったところ、概要は以下のとおりです。

(1)エレオノール・カロワ仏欧州・外務大臣付仏語圏・国際連携・在外仏人担当大臣(議長国)との会談

写真撮影に応じる国光外務副大臣とエレオノール・カロワ仏欧州・外務大臣付仏語圏・国際連携・在外仏人担当大臣
国光外務副大臣とエレオノール・カロワ仏欧州・外務大臣付仏語圏・国際連携・在外仏人担当大臣の会談の様子
 4月29日、国光副大臣はエレオノール・カロワ仏欧州・外務大臣付仏語圏・国際連携・在外仏人担当大臣(H.E. Ms. Eléonore Caroit, Minister Delegate to the Minister for Europe and Foreign Affairs, responsible for Francophonie, International Partnerships, and French Citizens Abroad)と会談を行いました。国光副大臣から、大臣会合での議長としての采配に敬意を表した上で、国際援助を取り巻く環境の変化を受け、議長国として、「互恵的パートナーシップに基づく新たな開発アプローチ」を取り上げたことは、時宜を得たものであり、日本は70年を超える開発協力において「互恵的パートナーシップ」を念頭に東南アジア諸国を始め途上国の発展を支援してきた旨述べました。これに対し、カロワ大臣からG7開発トラックにおける日本の建設的な貢献に対して謝意が表明されました。両者は開発面におけるG7を始めとする国際場裡における日仏連携を一層強化していくことで一致しました。

(2)ジェニー・チャップマン女男爵・英外務・英連邦・開発省閣外大臣との会談

握手をする国光外務副大臣とジェニー・チャップマン女男爵・英外務・英連邦・開発省閣外大臣
国光外務副大臣とジェニー・チャップマン女男爵・英外務・英連邦・開発省閣外大臣との会談

 同日、国光副大臣はジェニー・チャップマン女男爵・英外務・英連邦・開発省閣外大臣(Baroness Jenny Chapman of Darlington, Minister of State, Foreign, Commonwealth and Development Office)と会談を行いました。国光副大臣から、次期G20議長国である英国と、開発分野について引き続き緊密に連携していきたい旨述べました。これに対し、チャップマン大臣からグローバルサウス諸国との連携強化において、引き続き日本と協力していきたい旨の発言があり、両者は今後も質の高いインフラを始めとして、連携を一層強化していくことで一致しました。

(3)リーム・アラバリ=ラドヴァン独経済協力・開発大臣との会談

握手をする国光外務副大臣とリーム・アラバリ=ラドヴァン独経済協力・開発大臣
国光外務副大臣とリーム・アラバリ=ラドヴァン独経済協力・開発大臣

 同日、国光副大臣はリーム・アラバリ=ラドヴァン独経済協力・開発大臣(Ms. Reem Alabali-Radovan, Federal Minister for Economic Cooperation and Development)と会談を行いました。国光副大臣から、新興ドナーが台頭する中、債務持続可能性に配慮しつつ、国際ルールやスタンダードを遵守した透明で公正な開発金融を進めていく重要性を強調しました。これに対し、アラバリ=ラドヴァン大臣から金融アーキテクチャの改革の必要性につき発言があり、両者は、今後も開発分野における重要パートナーとして、緊密に協力していくことで一致しました。

(4)キム・ジナ韓国外交部第二次官との会談

写真撮影に応じる国光外務副大臣とキム・ジナ韓国外交部第二次官
国光外務副大臣とキム・ジナ韓国外交部第二次官との会談の様子

 同日、国光副大臣はキム・ジナ韓国外交部第二次官(Ms. Jina Kim, 2nd Vice Minister of Foreign Affairs)と会談を行いました。国光副大臣から、効果的な開発協力の推進にあたっては、全ての開発協力提供者が責任ある債権国として国際ルールやスタンダードを遵守した透明で公正な開発金融を行うよう求めていくことが必要と考えている旨を述べました。これに対し、キム第二次官から効果的な開発協力のためのグローバル・パートナーシップ(GPEDC)における連携の重要性につき発言があり、両者は、今後も開発分野における重要パートナーとして、緊密に協力していくことで一致しました。

(5)その他

 このほか、国光副大臣は、イタリア、カナダ、EU、ケニア、ブラジル、世界銀行等からの出席者と短時間懇談を行い、開発分野における協力について意見交換を行いました。

(参考1)G7メンバー及び今般の開発大臣会合における招待国・機関等

  1. G7
    日本、フランス(議長国)、米国、英国、ドイツ、イタリア、カナダ、EU
  2. 招待国
    インド、韓国、ケニア、コートジボワール、ブラジル、モロッコ
  3. 招待機関
    世界銀行、アジア開発銀行、アフリカ開発銀行、欧州投資銀行、欧州復興開発銀行(EBRD)、米州開発銀行、経済協力開発機構(OECD)、国連開発計画(UNDP)、国際農業開発基金(IFAD)等

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