気候変動

パリ協定実施のための様々な主体の取組:民間主導のイニシアティブ

平成30年7月9日

英語版 (English)

パリ協定実施のための様々な主体の取組

 パリ協定を着実に実施するためには,民間企業,地方自治体,NGOや市民社会をはじめとする様々な担い手(非国家主体,non-state stakeholder)の役割が重要であることが,パリ協定やCOP決定において言及されています。日本政府としては,パリ協定に定められている「2℃目標」をはじめとする目標の実現のために,そうした主体と連携し,一丸となって気候変動対策に取り組んでいくことが重要であると考えています。
 日本では,多くの主体がこうした理念の下,気候変動対策を推進するべく,積極的に具体的な目標を設定し,それぞれの取組を開始しています。以下にそういった取組の一部を紹介します。政府は,パリ協定の着実な実施に向け,今後一層様々な担い手と協力してまいります。

気候変動対策をリードする様々な主体の集まり

日本気候リーダーズ・パートナーシップ
(Japan-CLP)
(画像1)Japan-CLPロゴ

Japan-CLPは持続可能な脱炭素社会の実現には産業界が健全な危機感を持ち,積極的な行動を開始すべきであるという認識の下に設立した,日本独自の企業グループです。持続可能な脱炭素社会への移行に先陣を切る事を自社にとってのビジネスチャンス,また次なる発展の機会と捉え,政策立案者,産業界,市民などとの対話の場を設け,日本やアジアを中心とした活動の展開を目指しています。具体的な活動として,自社における大幅な排出削減に向けた経営手法等を検討するため,企業や行政機関の幹部が集うハイレベル会合などを実施しています。更に,政府への政策提言も積極的に行っており,COP等の重要な政策機会に際して,関係大臣らに宛てた「提言書」を提出しています。メンバー企業はイオン株式会社,積水ハウス株式会社,富士通株式会社,株式会社LIXIL,株式会社リコーなど40社以上に及びます。

気候変動イニシアティブ
Japan Climate Initiative

脱炭素社会の実現を目指す企業,自治体,NGOなど国家以外の多様な主体によるネットワークで,気候変動対策に積極的に取り組む105の企業,自治体などが参加しています。事務局は,CDPジャパン,公益財団法人 世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン),公益財団法人 自然エネルギー財団が担っています。

民間企業の具体的な目標の設定

SBT
Science Based Targets
(画像2)SBTロゴ

SBT(科学と整合した目標設定)は,パリ協定に定められている「2℃目標」に向けて,科学的知見と整合した削減目標を設定することを推進する,WWF(世界自然保護基金ジャパン),CDP,WRI(世界資源研究所),国連グローバルコンパクトによる共同イニシアティブです。世界で297の企業がSBTのもとで意欲的な削減目標を設定することをコミットし,65の企業が目標の認証を受けています。日本企業においても,37の企業がコミットし,ソニー株式会社や株式会社リコー,キリンホールディングス株式会社など11企業が認証を取得しています。
政府としてもSBTの取組を支援しており,環境省においては平成29年度からSBT策定に取り組む企業を支援する事業を実施しています。

RE100
Renewable Energy 100%

RE100は,事業に必要な電力を100%再生可能エネルギーで調達することを目標に掲げる企業が参加する国際的なイニシアティブです。クライメイト・グループがCDPとのパートナーシップの下で主催しています。RE100にコミットしている企業は102に及び,日本においては株式会社リコーがコミットしています。また,100%再生可能エネルギーを目指す都市・地域のネットワークであるGlobal 100%REという取組も存在し,大学や自治体が参加することができます。

気候変動関連の民間企業の情報開示を促進

CDP
(画像3)CDPロゴ

CDP(旧カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)は,企業や政府・自治体が温室効果ガスを削減し,水資源や森林資源を保全することを促進するために活動している国際的な非営利団体です。CDPは,気候変動・水・森林に関する標準化された質問書を毎年送付し,回答を要請することを通じて,機関投資家と協働しながら,企業が環境影響に関する情報開示を行い,その影響の管理を促進しています。加えて,企業だけではなく500を超える都市等も情報開示を行っています。
気候変動リスクに関する投資家ネットワーク等と連携し,G20の各国政府関係者に要望書を送付しています。

TCFD
Task Force on Climate-related Financial Disclosures

TCFDは,投資家や貸し手等が重要な気候変動関連リスクを理解する上で有用となる,任意かつ一貫性のある開示の枠組みを策定することを目的として,2015年に金融安定理事会(Financial Stability Board: FSB)によって設立されたタスクフォースです。金融の安定性という文脈から気候変動問題が議論される初めての国際的なイニシアティブとなります。

Recommendation on Task Force on climate-related Financial Disclosures

TCFDは,2017年6月に「気候変動関連の財務情報開示」に関する最終報告書(Recommendations of the Task Force on Climate-related Financial Disclosure)を公表しました。本報告書は,7月にドイツで開催されたG20サミットで報告され,G20首脳宣言の付属文書『ハンブルグ行動計画』において言及されています。報告書では,パリ協定に掲げられた目標を踏まえて,公的及び民間セクターの資金が活用されるべきであると記載されており,既に100社以上の金融機関や企業が賛同を表明しています。


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