気候変動

パリ協定実施のための様々な主体の取組:地方自治体

平成30年10月5日

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  • (写真1)相乗りくん発電所1号(長野県上田市内)
    相乗りくん発電所1号(長野県上田市内)
  • (写真2)官民協働SUWACO Labo(長野県諏訪市)
    官民協働SUWACO Labo(長野県諏訪市)
  • (写真3)ソーラーシェアリングサミット2017 in上田
    ソーラーシェアリングサミット2017 in上田

パリ協定実施のための様々な主体の取組:地方自治体

 パリ協定を着実に実施するためには,民間企業,地方自治体,NGOや市民社会をはじめとする様々な担い手(非国家主体,non-state stakeholder)の役割が重要であることが,パリ協定やCOP決定において言及されています。日本政府としては,パリ協定に定められている「2℃目標」をはじめとする目標の実現のために,そうした主体と連携し,一丸となって気候変動対策に取り組んでいくことが重要であると考えています。
 日本においても,政府のみならず地方自治体がこうした理念の下,気候変動対策を推進するべく,積極的に具体的な目標を設定し,それぞれの取組を開始しています。以下にそういった取組の一部を紹介します。政府は,パリ協定の着実な実施に向け,今後一層様々な担い手と協力してまいります。

地方自治体によるネットワーク

イクレイ日本
(画像)イクレイ日本 ロゴ

イクレイは,持続可能な未来の実現に取り組む1,500以上の都市や地域からなる国際的なネットワークです。日本では,21の自治体が加盟しており,人口の30%をカバーしています。国内外のネットワークを生かし,日本の自治体の取り組みを支援している他,情報提供,国際的な発信機会の提供等を行っています。

横浜市

温暖化対策統括本部
(画像)温暖化対策統括本部ロゴ

横浜市温暖化対策統括本部は,省エネルギー,再生可能エネルギー,気候変動の影響への適応策など,温暖化対策に取り組んでいます。横浜市域から排出される温室効果ガスの総排出量を2050年度までに80%削減する等の目標を掲げるとともに,気候変動の影響に対応し,被害を最小化・回避する「適応策」等を実施しています。

このような取り組みを進めることにより,自治体間の気候変動対策に関する国際協力が促進されるだけでなく,気候変動対策に熱心に取り組む企業との連携等が進んでいます。

「環境未来都市」構想(“Future City” Initiative)
(画像2)環境未来都市横浜ロゴ

「環境未来都市」構想は,国の「新成長戦略」に位置付けられたプロジェクトの一つであり,横浜市も認定されています。環境問題だけに限らず,超高齢化社会に対応し,都市の創造性を発揮して活力を生み出す,バランスのとれた豊かな都市を目指す取り組みです。また,それらの成果を国内外に向けて普及展開することで,経済の活性化につなげます。

横浜スマートシティプロジェクト(YSCP)

2010年から横浜スマートシティプロジェクト(YSCP)実証事業を推進し,家庭や業務ビルをはじめ,既成市街地でのエネルギー需給バランスの最適化に向けたシステムの導入などを,エネルギー関連事業者や電気メーカー,建設会社等34社と横浜市が連携して取り組んできました。2015年からは横浜スマートビジネス協議会(YSBA)を設立し,実証成果を活かした実装を進めることで防災性・環境性・経済性に優れたエネルギー循環都市を目指しています。

長野県

長野県
(画像)節電・省エネキャラクターエネ丸ロゴ

長野県は2013年に策定した長野県環境エネルギー戦略(第三次長野県地球温暖化防止県民計画)の下,気候変動対策と環境エネルギー政策を統合し,持続可能で低炭素な環境エネルギー地域社会の構築を目指して積極的に取り組んでいます。
長野県において気候変動対策が一層進展している背景には,国の政策に県が「強化・補完・上乗せ・横出し」するという積極的な姿勢があります。例えば,温室効果ガス総排出量の削減目標やエネルギー自給率等について,長野県は独自の野心的な目標を設定しており,2010年には約59%であったエネルギー自給率は2016年に90%を超えるといった成果が既に出ています。
長野県は県内の地域主導の取組を後押しする枠組みも多く整備しており,地域レベルでの気候変動対策に資する事業の創出がはかられています。こうした地域主導型の自然エネルギー事業は全県へ拡大を見せており,自然エネルギー信州ネットと同県が連携するほか,NPO法人上田市民エネルギーをはじめとする地域の担い手による多くの事業が進行中です。
再生可能エネルギー普及の取組のみならず,省エネ・節電にも長野県は積極的に取り組んでいます。これまで「がまん」といった省エネのイメージからの脱却を目指し,「とくする」「かしこく」「しくみ」をキーワードに,日常に定着する取組を進めています。

自然エネルギー信州ネット
(画像)自然エネルギー信州ネットロゴ

長野県の強みである豊かな自然エネルギー資源を活かした地域主導型の再生可能エネルギー普及モデルを創出することを目的に市民や企業等と行政がつながった協働ネットワーク。再生可能エネルギーに関する全県的なプラットフォームを提供し,再生可能エネルギーに関わる様々な主体の連携やネットワーク作りを行うほか,地域が主役のエネルギー事業の創出を目的として「計画する」「伝える」「育てる」の三つの軸を中心に地域間の情報交換やセミナーの開催,人材育成等の活動を長野県と連携しながら活動しています。

上田市民エネルギー
(画像)上田市民エネルギーイメージ画像

日射量が多いという長野県の豊富な太陽エネルギーに着目し,市民が太陽光パネルの設置費用を出資し,売電収入を得ながら再生可能エネルギーの拡大を目指す「相乗りくん」という市民事業モデルを上田市において展開。相乗りくんは2012年3月に上田市内の住宅の屋根への設置からスタート。その後は公共施設や企業の屋根,農地など,2018年3月時点で42か所,全国の221名の出資者から合計1億1150万円の出資金を得て,事業を行っています。


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