外交政策

G20サンクトペテルブルク・サミット(概要)

平成25年9月6日

  • (写真提供:内閣広報室)
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1  日程・場所,参加国・国際機関

(1) 日程・場所
  平成25(2013)年9月5日-6日 (於:露・サンクトペテルブルク)

(2) 参加国・国際機関

 ア  G20: G8(日本,露,カナダ,仏,独,伊,英,米,EU),アルゼンチン,豪,ブラジル,中国,インド,インドネシア,韓国,メキシコ,サウジアラビア,南アフリカ,トルコ
 イ  招待国: スペイン,ブルネイ(ASEAN議長国),エチオピア(アフリカ連合(AU)議長国),カザフスタン,セネガル(アフリカ開発のための新パートナーシップ(NEPAD)運営委員会議長国),シンガポール
 ウ  金融安定理事会(FSB),国際労働機関(ILO),国際通貨基金(IMF),経済協力開発機構(OECD),国際連合(UN),世界銀行(WB),世界貿易機関(WTO)。 

(3) 我が国出席者
  5日は安倍総理が出席(第125回国際オリンピック委員会(IOC)総会出席のため1日目の首脳夕食会途中で退席)し,6日は麻生副総理兼財務大臣が総理の代理として代表を務めた。
 
2  議論の概要と主な成果 

(1) 総論
  今回のサミットでは,成長と雇用に焦点が置かれ,世界経済を中心に首脳間で活発な議論が行われた。各議題についての議論の概要は以下のとおり。
 
(2) 成長と世界経済
 ア  世界経済の現状に関し,米国では民需が強まり,我が国では成長が強まっている一方,新興市場国では成長が減速しており,世界経済の回復は弱いとの認識が示された。
 イ  成長の強化と雇用創出が最優先課題であり,世界経済をより強固で,持続可能かつ均衡ある成長への道筋に乗せるため,財政再建及び構造改革等,断固とした取組を進めることで一致した。
 ウ  首脳宣言においては,財政の持続可能性を確保するため,全ての先進国が信頼に足る国別の中期的な財政戦略を策定したことが歓迎された。
 エ  新興国から,米国の金融緩和策の縮小による通貨安の加速等に関する懸念が表明され,金融政策の在り方の将来的な変更については引き続き慎重に測定され,明確な説明がなされるべきことが確認された。
 オ  安倍総理からは,概要以下のとおり発言。G20首脳からは,我が国の経済・財政政策に対して強い期待と高い評価が寄せられた。
(ア) アベノミクスを通じた日本経済の再生こそが世界経済の成長への我が国の最大の貢献であり,三本の矢のうち,第一の矢(金融政策)と第二の矢(財政政策)は的を射て,足下の日本経済は上向いてきている。
(イ) (第三の矢である成長戦略の概要を説明の上,)成長戦略の施策を矢継ぎ早に実施する決意であり,進化し続ける成長戦略を実現させる。
(ウ) 経済成長と財政健全化の両立が重要であり,8月に公表した中期財政計画において,財政健全化目標を達成するための具体的な取組方針を示した。中期財政計画の着実な実施を通じ,G20の場でコミットしてきた財政健全化目標の達成を目指す。
 
(3) 成長と包摂的な開発
  アフリカにおける経済成長に資する開発の在り方や,食料安全保障,栄養分野の支援に国際的に取り組むことの重要性について首脳間で議論が行われた。
 
(4) 成長への投資と雇用
  成長重視の構造改革,インフラ分野への長期投資等,雇用創出・拡大に向けた諸施策にコミットするとともに,若年層の雇用促進の重要性や,脆弱者への支援の重要性が確認された。麻生副総理は,本年6月に我が国で開催したTICADVの成果を紹介しつつ,万人が成長の恩恵を受けることによって新たな成長が生み出され,我が国が支援を実施している保健・教育は,雇用につながる人材開発の基礎となる旨発言。
 
(5) 成長と貿易
 ア  多くの首脳が保護主義抑止の重要性を指摘し,新たな保護主義的措置を設けない(スタンドスティル)とのコミットメントの期限を延長すべき旨主張がなされ,議論の結果,現在の2014年までのコミットメントを2016年末までに延長することで一致した。
 イ  本年12月に開催される第9回WTO閣僚会議(MC9)の成功に向けた決意が表明された。
 ウ  麻生副総理は,貿易は経済成長の強力な原動力であり,WTOを中心とする多角的貿易体制の下での貿易自由化と高いレベルの経済連携の推進が不可欠であり,その意味でも,12月のMC9での具体的成果の実現が重要である旨主張。また,G20として保護主義に断固反対するとの強い決意を示し続けるべき旨主張した他,我が国がTPP,日EU・EPA等の経済連携協定交渉をリードしている旨紹介。
 
(6) シリア情勢
  G20の議題ではなかったが首脳夕食会において,シリア情勢に関し,潘基文国連事務総長からシリアにおける化学兵器使用に関する調査団や人道支援の現状等につき報告したのに続き,15カ国の首脳がシリア情勢につき発言。化学兵器使用についての見方,国連安保理の関与,難民・避難民等の人道状況,国際社会としての一致したメッセージ発出の必要性等について,率直な意見交換が行われた。
 
(7) 結論
  以上の議論を踏まえ,サンクトペテルブルク首脳宣言,サンクトペテルブルク行動計画が発出された。また,議論の最後に,カー豪外相(ラッド豪首相の代理として出席)から,次回G20は,来年ブリスベンで開催する予定である旨の発言があった。
 
3 G20首脳と市民社会パートナーとの対話

  麻生副総理が出席したG20首脳と市民社会パートナーとの対話において,G20各国の経済団体代表の集まりであるB20(我が国より佐々木経団連副会長出席)及び労働組合代表の集まりであるL20との間で,成長重視の構造改革,雇用創出,財政健全化,国際金融規制改革等について意見交換が行われた。


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