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2.3.2 ベトナム経済構造の概観

  ベトナムの1999年の産業構造は、以下のとおりとなっている。

(1) 供給サイド(前ページの図左)を見ると、第一次産業(農業)もさることながら、第2次産業(工業)の拡大に成功し、第一次産業と第二次産業の比率が逆転したことがわかる。
(2) 需要サイド(前ページの右図)を見ると、日本などの先進国を含む世界を相手とする「外需」(輸出需要)の獲得に成功したことがわかる。(輸出の対GDP比が25.3%(1992)から、36.4%(1999)へ拡大)
(3) 将来の生産増加のための先行投資とも言える資本形成(「固定資本形成+在庫投資」)を増加させることに成功していることがわかる。(「固定資本形成+在庫投資」の対GDP比が17.6%(1992)から、27.3%(1999)へ拡大)

 したがって、過去数年間にわたる工業生産の伸びと投資の増加と外需(輸出需要)の獲得が、ベトナム経済の高度化と経済成長を牽引したと言える。端的に言って、ベトナム経済は全体として、産業構造の高度化にある程度成功してきたと評価できる。


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