2.1 日本の援助の実績把握
日本の対ベトナム援助は1959年度に開始された。1978年末のベトナムによるカンボディア進攻により一時中断されていたが、1991年10月のパリ和平協定署名を受けて、1992年度より本格的に再開された。現在、日本が援助を実施している途上国のなかで金額ベースでベトナムは第4位となっている。一方、ベトナム側から見ると、同国が受け取った援助総額において日本からの援助が全体の30%強を占めており、日本は「トップ・ドナー」となっている。 2.1.1 日本の総援助額、総件数
1999年度までの日本の対ベトナム援助は、総額7,691.29億円、総件数545件(専門家派遣数及び研修員受入数除く)である1。内訳は、有償資金協力が6,215.15億円(68件)、無償資金協力が819.06億円(196件)、技術協力が281.08億円(開発調査142件、プロジェクト技協27件、専門家派遣737人、研修員受け入れ3,710人、その他機材供与)である(いずれも承諾額)。
日本がベトナムに対する援助を本格的に再開した92年度以降で見ると、総額6,572.28億円、総件数404件(専門家派遣数及び研修員受入数除く)である。内訳は、有償資金協力が5,810.85億円(60件)、無償資金協力が505.96円(166件(うち草の根無償112件)、技術協力が255.47億円(開発調査137件2、プロジェクト技協23件、専門家派遣553人、研修員受け入れ3,025人、その他機材供与)である。
1 「我が国の政府開発援助」(ODA白書)2000, pp.45-48及び1996, pp.45-47の表をもとに計算した。
2 各年の開発調査案件の単純な合計値。ちなみに、複数年にわたる開発調査案件を1件として計算すると、92件(1999年迄)となる(ODA白書)。