1.2 評価調査の内容及び重点
本件評価調査の対象は日本が実施したベトナムに対する政府開発援助全般だが、日本が援助を本格的に再開した92年度以降2000年度の援助に特に焦点を当てる。92年度の援助再開以降の各セクター別主要プロジェクトの位置図(専門家派遣事業及び協力隊事業の位置除く)は、第3章3.2に示す通りである。なお、本評価報告書では、必要に応じて関連情報として2001年度案件の現状(進捗状況)にも言及した。
本評価報告書は、3つの作業を経て作成された。第一の作業として、過去の援助の評価に関し、(1)ベトナムの開発全体に与えたインパクト、(2)ベトナム開発の重点分野へのインパクト、(3)日本との二国間関係へのインパクト、(4)国際社会の中で我が国ODAが果たした役割と意義、の4点の項目について評価を実施した。第二の作業として、その評価結果を踏まえて今後の「国別援助計画」の見直しの際に役立つ提言を検討した。そして第三の作業として、「国別援助計画」に基づく援助戦略の体系図の構築、業績指標の整理、開始時指標値(ベースライン)の収集を行なった。