(9) カウンターパートの人数
ここでは、協力隊員のカウンターパートに対する質問の結果を示す。カウンターパートの存在の有無はしばしば隊員の活動を促進あるいは阻害する要因とな得、また当初カウンターパートの存在を期待していた隊員にカウンターパートがいなかった場合には、隊員の活動意欲が減少する要因となっている。
図2-30のとおり“カウンターパートの数は適当だった”とする割合は、先の「目的の達成度」が低かった共同活動型に多く、“実質的にカウンターパートはいなかった”の割合はマンパワー提供型に多かった。協力隊員は自身の技術・知識の移転先としてカウンターパートを望む場合があるが、カウンターパートが実質的に存在しなくても活動の目標の達成度には大きく支障にはなっていないと想定できるため、カウンターパートがいたとしても、ただ存在するだけでは活動の促進要因には直結しない。
隊員の報告書やインタビューからもカウンターパートに恵まれることを多くの隊員が希望しているようであるが、カウンターパートの存在を活動の促進要因とするには、活動期間中のパートナーとしてどのようなコミュニケーションが図れるかが大切だと考えられる。