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5.2 援助の政府開発投資に対する補完効果

表5.2-1は、ニカラグァに対するセクター別開発援助と同国政府のセクター別開発投資の配分割合を比較したものである(比較期間はデータ入手の制約上、1990~94年)この表から、ニカラグァ政府の開発投資は社会開発分野に重点的に配分されており、開発援助(ODA)は経済開発分野に集中していることがわかる。これは、援助と政府投資とが補完関係にあることを示している。つまり、ニカラグァ政府の自助努力だけでは開発が困難である分野に援助を導入することによって、開発資本の相乗効果による効率的な開発に取り組んでいる証左である。係る点から、援助は政府開発投資の足らざるところを補い、経済成長に寄与していることが明らかにされる。

表5.2-1 開発資金の配分割合
(単位:パーセント)
分 野 開発援助(ODA)の
プライオリティー
(1990~94年)
政府開発投資の
プライオリティー
(1990~94年)
90 91 92 93 94 90 91 92 93 94
経済開発 65.8 57.0 63.0 64.7 61.2 17.3 13.4 17.2 15.5 14.2
 農林水産 9.4 14.3 14.6 17.6 15.6 2.6 2.8 5.4 6.1 3.5
 運輸・通信 1.2 0.4 4.5 8.7 5.8 13.8 10.6 8.7 9.4 10.4
 エネルギー 10.0 7.3 12.3 6.5 8.6 0.9 0.0 3.2 0.0 0.3
 その他 45.2 35.0 31.6 31.9 31.2 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
社会開発 21.0 32.1 29.6 28.9 30.9 54.9 63.2 54.6 58.6 62.4
 教育 1.2 2.1 2.3 2.7 4.4 20.5 19.2 18.1 18.4 20.1
 保健・医療 3.6 10.1 6.0 7.4 6.5 19.9 16.3 16.1 16.3 17.3
 その他 16.2 19.9 21.3 18.8 20.0 14.5 27.7 20.4 23.9 25.0
その他 13.2 10.9 7.4 6.4 7.9 27.7 23.4 28.2 25.9 23.4
合 計 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100
(出典)ニカラグァ経済協力庁およびIMF “Government Finance Statistics Yearbook, 2000”.

農林水産分野
運輸・通信分野
保健・医療分野
エネルギー分野
教育分野
(出典)ニカラグァ経済協力庁およびIMF “Government Finance Statistics Yearbook, 2000”
図5.2-1 開発資金の配分割合


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