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第4章 他の援助国・国際機関の援助動向

冷戦下のサンディニスタ政権時代(1979年~1990年)、「ニ」国は、キューバ、ソ連及び東欧等社会主義諸国との関係が強かったため、先進諸国からの援助、特に米国からの援助は冷却化していた。1990年以降、チャモロ政権(1990年~1995年)及びアレマン政権(1996年~2001年)は先進諸国との関係を修復し、全方位外交を展開することにより先進諸国及び国際機関からの援助を受けている。

4.1 援助受取額の推移

「ニ」国が1990年から2000年に受けた援助総額は、図4.1-1のとおり6,464百万ドル、年平均587百万ドルで(2000年492百万ドル)、500百万ドル前後を推移している。その内、無償援助額は3,494百万ドル、被援助総額の54%を占めている。特に無償援助は1998年以降増加しており、被援助総額に占める比率が1998年の48.8%から2000年には60.2%となった。年平均無償援助額は、317百万ドル(2000年296百万ドル)である。他方、有償援助額は2,970百万ドル、被援助総額の46%を占めているが、援助総額に占める有償援助額の比率は、1998年の51.2%から2000年には39.8%と減少している。年平均有償援助額は、270百万ドルである(2000年195百万ドル)。1997年から2000年における「ニ」国国民一人当たりの援助受取額は、平均102ドルである(2000年度97ドル)。

図4.1-1 ニカラグァ国援助受取額の推移
(出典)Memoria de la Cooperacion Externa 1990-1996, Informe de la Cooperacion Externa 2000
図4.1-1 ニカラグァ国援助受取額の推移

二国間・国際機関援助別に、1990年から2000年における「ニ」国に対する援助動向をみると、図4.1-2が示すとおり、二国間援助額は3,961百万ドル(その内、無償援助2,796百万ドル、有償援助1,164百万ドル)、被援助総額の61.2%であった。年平均援助受取額は360百万ドル(無償援助254百万ドル、有償援助105百万ドル)であるが、1997年以降は年250百万ドル前後(その内、無償援助額は70.5%を占める)で推移している。特に、1997年以降は80%を越え、2000年には91.3%となっており、二国間援助における無償援助の割合が増加している。他方、国際機関援助額は2,504百万ドル、被援助総額の38.8%であり(無償援助698百万ドル、有償援助1,806百万ドル)、年平均援助受取額は227百万ドルであった(無償援助63百万ドル、有償援助164百万ドル)。国際機関援助額における無償援助額の割合は27.8%であり、国際機関援助においては約7割が有償援助となっている。

図2.2-1 貧困分布
(出典)Memoria de la Cooperacion Externa 1990-1996, Informe de la Cooperacion Externa 2000
図4.1-2 ニカラグァ国に対する形態別援助額 (千ドル)



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