(1999年3月、ベルナール・ブレシュナド(BCEIP代表))
援助形態 | 草の根無償 |
協力年度 | 1992年度 |
協力金額 | 3,139,860円 |
相手国実施機関 | フォレカリア県シクル郡ワリア村 |
協力の内容 | 川の中州に位置するワリア村が外界とのアクセスを容易にするため、全長15メートルのワリア橋を建設する。 |
1.案件の妥当性及びインパクト
ワリア村は二つの川の中州に位置するため、雨季には完全に外部と遮断される状態であった。本橋建設のおかげで、雨季においても危険を犯すことなく通学することが可能となった。今日では各家の庭先まで車でアクセスできるが、橋建設以前は車が川岸まで来ると、車はそこまでで、住民が頭に荷物を載せひとつずつ運ばざるを得なかった。村の長老は、外部の市場への往来も一層容易になり、物質的豊かさも確かに実感できるが、こういった便利さの発見、開発の喜びを村人が知ることがたいへん重要であると語っている。
橋建設以前、雨季になると急病人が発生しても、あるいは死者が出ても村から出ることはできなかった。今回可能となった緊急患者の搬送等は村人の願いであり、また目に見える裨益効果があった。
2.インパクト(波及効果)
以前はコヤ橋に出るためには、重い荷物を背負い7キロの山道を歩き、近隣村まで行った上でタクシーを見つけることを余儀なくされていただけに、住民の満足度は極めて高い。本橋のメンテナンスには住民が少しずつ貯めている維持管理費から支弁されている。また、住民は本橋を斑の「へその緒」と呼び親しんでいる。
3.その他
1998年の雨季の際、橋のたもと付近が浸水で損壊したが、村民は一致協力して水の浸入を防ぐ防水壁を建設した。今回の事後調査においても、橋自体大変強固に作られているため本体には何ら問題は発見されなかった。住民への聞き取り調査でも、これまで橋本体の補強工事の必要性は全くなかったという。
![]() ワリア橋の上から |
![]() 橋の周囲もきれいに整えられている |