(1999年3月、ベルナール・ブレシュナド(BCEIP代表))
援助形態 | 草の根無償 |
協力年度 | 1991年度 |
協力金額 | 3,953,334円 |
相手国実施機関 | コヤ県オンキフォン郡クンスタ町 |
協力の内容 | クンスタ町を流れる川に、全長14メートルの橋を建設する。 |
1.案件の妥当性
コヤ県はギニアの中でも最も雨量の多い地域で、乾期には水の無い小さな溝に過ぎないが、雨季には大量に降る4,000ミリの雨により住民の交通を完全に遮断する大きな川と化してしまう。本件クンスタ橋建設の目的は、上記の如き雨季に出現する水路を跨ぐ橋を架け、年間を通じて住民の交通とスムーズな物流を確保することにあったが、本橋の完成により、雨季でも通常の社会生活が営めるようになっており、案件の選定は妥当であった。
2.インパクト(波及効果)
以前はコヤ県に出るためには、重い荷物を背負い7キロの山道を歩き、近隣村まで行った上でタクシーを見つけることを余儀なくされていただけに、住民の満足度は極めて高い。本橋のメンテナンスには住民が少しずつ貯めている維持管理費から支弁されている。また、住民は本橋を斑の「へその緒」と呼び親しんでいる。
3.その他
逸話として村の長老が語ったところによると、「本橋が完成する以前は、住民の唯一の楽しみである巡回舞踏団の公演が雨季には行われず、住民にとっては大きな悲しみであった。しかし橋が完成してから、巡回舞踏団が雨季に来れるようになった。橋が完成して初めて開催された舞踏団の公演の題目は、橋を得た喜びにちなみ、『今日この日から全てが変わる』であった。」