(1999年3月 現地コンサルタント マリア・テレサ・デ・レンドン)
援助形態 | 無償資金協力 |
協力年度 | 1994年度 |
相手国実施機関 | 首都圏市長審議会 |
協力の内容 | 首都圏の清掃システムの改善を図るため、15市に対して、ゴミ収集車、ダンプカー、ピックアップ・トレラー等のゴミ運搬用機材、掘削機、埋め立て機等のゴミの埋め立て用機材を供与する。 |
1.効率性
清掃車(ゴミ収集車)の有効活用は年々改善されており、それに伴い、ゴミ収集率が大幅に改善している。(1日あたりのゴミ収集率は、1995年に46.98%であったのが、98年には69.25%へ増加。)
2.目的達成度
機材供与により、1995年~98年の間に、各市共に、1日あたりのゴミ収集量(591.90トンから965.78トンに増加(各市の合計量))及びゴミ収集率が向上し、首都圏の清掃システム、市民の衛生環境の改善に大きく貢献するなど、本件援助の目的を達成している。
3.インパクト
本件援助の実施は、各市における、ゴミの収集率の向上、ゴミ処理・管理体制の整備、各市の環境・衛生部門の強化、市民教育・広報の強化、民間のゴミ処理会社の育成強化に、プラスのインパクトをもたらした。全般的に、各市においてゴミ収集・処理に対する体制の改善が図られ、同問題に対する市民の意識が大きく向上した。
4.妥当性
1992年の内戦終了後、急激な人口増加が進む中、生活廃棄物問題が表面化し、廃棄物収集・処理体制を整備し、都市衛生の改善、環境保全を行うことが優先課題となっており、本件援助により、各市におけるゴミ収集・処理体制の改善等が図られており、本件の実施は妥当であった。
5.自立発展性
全15市全て、機材の維持管理部を有しており、各市とも、機械工、電気技師等を配置している。また、各市共に、6ヶ月毎の点検、迅速な修理等による対応を目指しており、
中には機材の点検を毎日行っている市もある。また、財政面においても、財源が限られてはいるものの、各市ともゴミ収集・処理の運営管理能力を有している。
6.今後必要とされるフォローアップ
各市に定期的な(6ヶ月毎)の供与機材活用レポートを提出させるべきである。
各15市共に、ゴミの収集率100%を目指して、追加のゴミ収集車の供与を希望している。
![]() ゴミ回収の様子(サン・サルヴァドル市) |