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中国 海南島開発計画


(1999年3月、財政部国債金融合作司副処長 陳盛栄)


〈プロジェクト概要〉

援助形態 有償資金協力
協力年度 1991年度
相手国実施機関 海南省政府
協力の内容 雑貨バース2基建設、荷役機械(多目的クレーン等)、港湾機器(タグボート、港湾管理システム等)、技術協力(考察団、研修団の派遣)


〈評価要旨〉

1.効率性

 バースの建設は、比較的順調に行われたが、荷役機械の調達は、サプライヤー側の問題等により、当初計画より遅れた。

2.目的達成度

 本件プロジェクトは計画通り、実施された。

3.インパクト

 海口市の工業及び後背地の経済発展が促進された。港湾機能が向上し、艀による貨物輸送が減り、効率が大幅に向上したことによる貨物輸送のコストが低下した。2万トン以下の船舶が直接バースに接岸し、荷役機械での作業が可能となったことから、船舶の港内停泊時間が大幅に短縮された(5.9日(1989年)→2.9日(95年))。海口市及び後背地の住民所得水準が向上された(2,005元(90年)→6,589元(97年))。

4.妥当性

 海口港の港湾施設は、海南省の経済発展の速度に遥かに及んでいなかった。本件プロジェクトの実施により、港湾施設が改善され、海口市の工業及び後背地の経済発展の促進に貢献した。

5.自立発展性

 人材投入、運営、維持管理のための資金の手当て等、良好に維持管理されている。

6.ジェンダーへの配慮・影響

 プロジェクトの実施、運営及び維持管理にあたり、実施機関は女性が能力を発揮することを注意し、女性が能力に応じ採用し、優先的に管理部門或いは体力を使わない労働部門に配置している。

7.環境への配慮・影響

 プロジェクトの実施にあたり、設計段階で環境保護を重要な課題として検討を行った。汚水は都市下水道に排水して集中的に処理し、流動大気モニタリング・ステーションを設置し、定期的或いは不定期に大気中の粉塵濃度をモニタリングし、作業中に発生した汚染物を速やかに除去し、機械作業時の騒音を厳格に制限する等の措置を講じている。


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