(1999年4月、在コートジボワール大使館)
援助形態 | 無償資金協力 |
協力年度 | 1993年度 |
協力金額 | 6.08億円 |
相手国実施機関 | 国民教育省 |
協力の内容 | ニアメ市及びティラベリ県内で小学校等を建設し、同国の識字率、就学率の向上に貢献する。コンクリート製の教室(90教室)および小規模中学校の建て直し(2学校)。学習机、椅子等の教育機材の供与。 |
1.効率性
本件は、ニアメ市を中心とする都市部で実施されたため、親の初等教育に対する意識、ニーズは非常に高く、供与された教室は有効に利用されている。
2.目的達成度
本件協力により、藁葺屋根の教室に比べ、年間を通じて天候に左右されず授業が行えるようになり、年間カリキュラムもこなせるなど同国における初等教育の質的改善に貢献。また、以前は1クラスに100人以上の児童が入っていることも多かったが、現在は常に1クラスに50~55人程度の適正な児童数となっている。
3.インパクト
(イ)中途退学者の減少、(ロ)具体的数値は出ていないが、中学校への進学希望者数が増加している。同国は、全国規模で見ると女子の就学率は極めて低いが、本計画で建てられた小学校は女子生徒数が男子生徒数と同等かあるいはそれ以上で、女性の識字率・教育水準の向上に貢献した意義は大きいと言える。
4.妥当性
全ての教室で多くの児童が学んでおり、裨益効果は非常に高く、計画として妥当であった。
5.自立発展性
(イ)教室・学校は総じてよく管理されている。どの教室・学校も、始業開始前10分間を教室掃除の時間にあてている。(ロ)教室機材は破損したものも多かったが、国民教育省は各校の父母会が保護者から会費を集めて修繕に当てるように指導している。
6.WID(途上国の女性支援)への配慮・影響
ニアメ市を中心とする都市部では、女子児童数が男子を上回る学校が多く、ニジェール全国ではいまだ女子就学率が極めて低いことを考えると、まずは都市部の女子就学率を確保する本件計画の意義は大きい。
7.将来他のプロジェクトを実施する場合に教訓として活かされるべき事項
通学可能児童数の調査、立地環境等の慎重なサイト選択。
![]() 授業風景 |