(1999年3月、在ボリヴィア大使館)
援助形態 | 無償資金協力 |
協力年度 | 1994年度、9.27億円 |
相手国実施機関 | 地域開発国家基金(対象都市:コチャバンバ市、エル・アルト市) |
協力の内容 | 都市基盤整備を実施するために設置された都市基盤整備公社に対し、道路整備・補修、災害防止、公共施設維持等都市基盤整備に必要な機材(ダンプ、トラック、ブルドーザ等)を供与する(但し、本件評価はコチャバンバ市を対象)。 |
1.効率性
現地技術者は、重機等の扱いに慣れており、供与された機材は、供与直後より、有効に活用されている。
2.目的達成度
本プロジェクトは予定通り実施され、供与された機材を活用し、道路整備・補修、河川補修等の都市基盤整備事業が行われた。
3.インパクト
供与された機材は、道路建設・補修、インフラ整備事業のみならず、緑地整備、児童公園の維持管理、学校建設のための整地にも活用されている。道路が整備されたことにより、移動が容易となり、生活必需品の調達、通学等が容易となり、また街灯が整備されたことにより、夜間の交通・治安面において市民生活の改善に貢献した。都市基盤を整備し、市民生活の改善を通じ、「貧困への闘い」が実行可能であるという意識が市当局関係者に根付いてきた。
4.妥当性
近年の農村部からの人口流入による都市人口の急激な増加に、道路、上下水道等の都市基盤整備が追いつかず、生活環境の悪化をもたらしていた。これに対応するためにボリヴィア政府は都市基盤整備公社を設置し、主要都市の基盤整備事業を行うこととしたものであり、同公社に対する道路整備・補修、公共施設維持等都市基盤整備に必要な機材の供与は、妥当なものであった。
5.自立発展性
供与された機材は、使用マニュアルと共にきちんと維持管理されている。また、スペアパーツも機種毎にナンバーを付して、ファイルにより保守管理されている。維持管理に必要なスペアパーツの全てを国内で入手出来ない為、コストがかかるが、大衆参加法により地方自治体へ分配される資金を財源として維持管理費に充てている。
6.ジェンダーへの配慮・影響
道路が整備され、移動が容易となり、水汲み、児童の送り迎え、生活必需品の調達等への負担が軽減された。また、街灯が設置されたことにより、治安の面で改善が見られた。
7.環境への配慮・影響
供与された機材を活用して、ゴミ撤去、公園建設の整地、噴水、池等の水の管理など緑化事業が行われた。また、河川・側溝の清掃、道路舗装による埃の削減が行われた。
8.今後必要とされるフォローアップ
スペアパーツの一部を米国の代理店等から輸入しており、時間及びコストもかかり、市の負担が大きく、今後スペアパーツ購入のための予算措置を講ずることが必要。
![]() 道路整備作業中のホイールローダ(Tajra地区) |
![]() エル・パソ採掘場 |