(1999年4月、在ドミニカ共和国大使館)
援助形態 | 無償資金協力 |
協力年度 | 1993年度及び94年度 |
相手国実施機関 | 農業資機材販売センター |
協力の内容 | 人口増加等を背景とした食糧増産の需要の課題に応えるべく、1993年度は国内稲作主要3地域、また、94年度は上記3地域に赤インゲン豆の増産を目指すもので、肥料、農薬及び農業機械を供与。 |
1.効率性
食糧増産に必要な肥料、農薬、農業機械の全てが含まれており、販売在庫もないことから投入量としては適切と考えられる。供与品は品質面でも農民から高く評価されており需要は増加している。
2.目的達成度
本件援助は、農業資機材販売センターの地方販売を通じてほぼ対象地域を重点とし、全国的に販売されている。米の生産量については、1994年に244千トンであったが、95年には315千トンに増加しており、赤インゲン豆の生産量についても、94年の32千トン、95年の33千トンと増加していることから、食糧増産という目標はほぼ達成されている。
3.インパクト
1994年から95年にかけて、米、赤インゲン豆とも生産量が増加しており、本件援助の効果は大きい。また、本件E/N著名式は、マスコミ等でも広く報道されており二国間の友好関係への貢献度は大きい。
4.妥当性
本件援助は、主食である米、赤インゲン豆の食糧増産を行うものであるが、米、赤インゲン豆とも1994年から95年にかけて生産量が増加しており、本件援助の実施は適切であったと評価できる。
5.自立発展性
中小規模の農民及び日系人農家への販売を優先しており、市場価格の約10%割安で販売していることもあり、見返り資金の積立額は100%となっていない。見返り資金を使用したプロジェクト実施はほとんどが終了しているが、その進捗速度は必ずしも速いとは言えない。1995年度以降も食糧増産援助が継続されているが、一層の食糧増産の達成が期待される。
6.今後必要とされるフォローアップ
米及び赤インゲン豆の生産量は、天候等の影響もあり、若干不安定である。農業資機材の投入だけでなく、技術的支援(ボランティアを含む)もあわせておこなうことが重要。
また、見返り資金プロジェクトの進捗状況を積極的に管理する体制が必要である。
7.将来他のプロジェクトを実施する場合に教訓として活かされるべき事項
技術協力との連携が重要。食糧増産援助は効果発現に時間を要するので継続的な支援が必要。
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