(1999年6月、在コスタ・リカ大使館)
援助形態 | プロジェクト方式技術協力 |
協力年度 | プロ技1973年~81年 |
相手国実施機関 | コスタ・リカ大学(電子顕微鏡センター(UNE)) |
協力の内容 | 感染症、微生物、病原体等の研究の発展を目指して、コスタリカ大学において電子顕微鏡による研究体制を確立させるため、専門家派遣、研修員の受け入れを通じて技術移転を行うとともに、さらに電子顕微鏡関連技術の周辺国への普及のための資金協力、専門家派遣等を実施。 |
1.効率性
技術移転は円滑に行われた。また、プロジェクト方式技術協力により移転された技術が、その後第三国研修により周辺国へ波及されたという意味においても効率の良い技術移転が行われた。
2.目的達成度
我が国の協力の成果として、電子顕微鏡を使った研究体制が確立され、さらに周辺国への技術移転がなされるなど、当初の目的を達成している。
3.インパクト
当国には存在しなかった電子顕微鏡が導入され、右による研究体制が確立されたことは画期的であり、当国並びに周辺国の研究水準の向上、研究分野の進展においておおきな波及効果があった。
4.妥当性
当国の教育普及率は域内で相対的に高く、大学・大学院レベルの研究も進んでいたことに鑑みると、電子顕微鏡の導入は妥当であったと思われる。また、当国は1990年代に入りハイテク分野の開発を重点分野に掲げており、本計画は右にも対応し、かつ先行していたといえる。
5.自立発展性
コスタ・リカ大学側としても、受け入れ機関を整備し、自前で専用の建物を建設し、電子顕微鏡センターとして独立させる等の自助努力を行っている。中米有数の電子顕微鏡センターとして維持管理されている。
6.今後必要とされるフォローアップ
今後、我が国と何等かの研究協力を行うことが我が国の協力成果としてできた電子顕微鏡研究センターの有効利用、自立発展を促すのに極めて効果的である。
7.将来他のプロジェクトを実施する場合に教訓として活かされるべき事項
本協力は、高度先端技術でもやり方によっては、技術協力対象となるという好事例である。
![]() 電子顕微鏡室 |
![]() 研究成果を説明するフレイ所長 |