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ミャンマー ハンセン病患者集落環境改善計画


(1999年4月、在ミャンマー大使館)


〈プロジェクト概要〉

援助形態 草の根無償援助
協力年度 1996年度
協力金額 78.946米ドル
相手国実施機関 AMDA(アジア医師連絡協議会)
協力の内容 マンダレー市の北30キロメートルにあるマダヤタウンシップ近郊のハンセン病患者とその家族の集落において、身体的ハンディキャップをもつ住民のために、井戸までのアクセスを改善し、住民の労力の軽減を図ることを目的として、集落の大井戸2カ所にソーラーパネルと配管を施設する。また濾過システムを持つ浄水器を設置することにより安全な水を供給し水疾病の改善を図る。


〈評価要旨〉

1.効率性

 現在(1999年4月)のところ大きな故障もなく、順調にシステムが稼働している。

 なお、一層の生活水準の向上を図るため更に水が必要となる場合には、新たな井戸の開発や給水施設の設置などが必要となろう。

2.目的達成度

 水くみのために要する労力、時間が減少し効果が見られる(水の汲み上げ量は3,600ガロン/日と整備前後で変化していない)。

3.妥当性

 ミャンマー政府によるハンセン病への取り組みは、専門病院の設置、地方保健センターでの早期患者発見の奨励等が行われ、積極的である。また、給水に関しては、特にマンダレー周辺等の降水量の少ない地域や地方部においては、給水に関するプロジェクトの優先度は高い。

4. 自立発展性

 現在、村落内には本件システムを管理する組合が設置されており、毎日の汲み上げ量の記録、発電機の維持管理を行っている。記録は細かく残されており、本件組合活動は良好に行われている。

5. 環境への配慮・影響

 ソーラーパネル利用によりクリーンなエネルギー源を確保している。また、水は井戸の水を過度に汲み上げていないので水枯れの心配はない。

6. ジェンダーへの配慮

 手動による水の汲み上げが減少したことから、女性の労働が軽減された。

7. 将来他のプロジェクトを実施する際に教訓として活かされるべき事項

 本件では、給水が十分に行き渡らない地域も生じていることから、今後、新たな井戸建設を行う等の必要性が見られる。


(写真)ソーラーパネル及び貯水タンク全景
ソーラーパネル及び貯水タンク全景
(写真)ソーラーパネル
ソーラーパネル


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