(1999年3月、在ベトナム大使館)
援助形態 | 無償資金協力 |
協力年度 | 1995年度、96年度 |
協力金額 | 3/31億円、16.16億円 |
相手国実施機関 | 水産省 |
協力の内容 | ヴンタオ漁港をベトナム南部のモデル施設として整備し、水産資源確保のための沖合操業を可能にし、ベトナム国民の動物性蛋白質供給の向上を図るために、桟橋、製氷棟、事務棟、倉庫、市場・作業棟、配電棟、給水棟等を建設した。 |
1.効率性
評価時で、施設建設完了、機材供与から実質1年を経ておらず、施設の瑕疵管理期間内の補修工事が、1998年11月に終了したため、施設は概ね良好な状態に保たれており、利用状況もフル稼働している。
2.目的達成度
施設完成、機材供与後、1998年1月~9月の間に432隻が寄港し、現在も住民が魚の加工等に従事している等、施設はフル稼働の状態にある。漁港の管理組合を組織し運営を図ることを計画中である。
3.インパクト
多くの住民が魚の加工に従事しており、雇用創出に大きな貢献をした。
4.妥当性
ベトナムは、長い海岸線をもち、漁業分野の開発は、ベトナム全体の発展に大きく寄与していくことが期待され、モデルとなる漁港として、効果的な施設である。
5.自立発展性
施設はフル稼働しており、漁港側の説明では既に計画以上の利用が図られており、拡張計画を持っている。
6.環境への配慮・影響
荷さばき場が加工場として利用されており、汚水の有機物が計画より相当大きく汚水の量が、処理能力を上回っている。汚水は、海への放流時に海水で薄めて放流しているが基本的な解決とはなっていない。
加工場は、汚水処理施設があるが、加工場の拡張利用のため処理施設の能力が既に小さくなっている。
7.今後必要とされるフォローアップ
環境の問題は今後深刻となると思われるので、汚水処理施設の増設が必要であろう。給水タンク周辺及び事務所棟の壁の亀裂の修復等も必要であろう。
8.将来他のプロジェクトを実施する場合に教訓として活かされるべき事項
ベトナムにおいては、組織設立の自由がないため、新組織の設立を必要とするプロジェクトでは、設立までに相当な時間が必要であることを念頭に置くべきである。
![]() 荷さばき場 |
![]() 加工場内での加工作業 |