(1999年3月、在ベトナム大使館)
援助形態 | 草の根無償援助 |
協力年度 | 1996年度 |
協力金額 | 3,170,445円 |
相手国実施機関 | フエ市人民委員会 |
協力の内容 | ベトナム中部のフエ市のストリートチルドレンの職業訓練のために、ミシン等即行訓練用機材一式、コンピュータ研修用機材一式、日本語研修用機材一式、孤児院宿舎用ベッド、机等を購入する基金を供与した。 |
1.効率性
1995年度草の根無償資金協力で一部供与した施設と職業訓練センターは、寮母、こども達の手によって良好な状況に保たれている。
2.目的達成度
施設については、2段ベッドの購入により、当初40名弱の収容能力が83名へと増加した。
3.インパクト
職業訓練センターについては、当初、施設の子供達に限定していたが、地元住民からの要望も高いことから、地域に解放した運営を行っている。ミシン10台を供与した縫製技術や刺繍技術の訓練は当初の需要を賄えないほど利用されていたが、アジア通貨危機の影響もあり、1999年3月現在では需要が落ち込んでいる。他方、コンピュータ12台を供与したコンピュータ技術訓練は約70人が訓練している。
4.妥当性
本件は、ベトナム国内でも成功事例として挙げられており、フエ市人民委員会はもとより中央の人民委員会でも高く評価されている。これは我が国NGO「ベトナムの子どもの家を支える会」とフエ市との連携が上手く図られたものである。
5.自立発展性
1998年度からJICA、フエ市、我が国NGOの三者により開発福祉支援事業(高齢者・障害者・児童等支援)を行っており、当該NGOは郵政省のボランティア貯金寄付金を受けている。我が国NGOとフエ市との関係が上手くいっており本件の活動は順調であるが、今後は、NGOからフエ市に運営が移管されることからフエ市による健全な運営が期待される。
6.将来他のプロジェクトを実施する際に教訓として活かされるべき事項
ベトナムでの草の根プロジェクトは、NGOと地方人民委員会との連携が成功の鍵を握っている。特に我が国NGOが当地に駐在している場合には、プロジェクトが十分フォローされ優良プロジェクトに成長することも期待される。
![]() 「子どもの家」中央棟 |
![]() 裁縫技術訓練風景 |